山梨学院大附vs向上 一戦ごとに強くなる山梨学院大附!初の関東制覇!

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一戦ごとに強くなる山梨学院大附!初の関東制覇! 

好投を見せる山口大輔(山梨学院大附)

 2014年度春季関東大会の決勝戦はともに初優勝を狙う山梨学院大附と向上の対決となった。試合は山梨学院大附が大会初戦で自慢の打撃力で向上に圧倒した。

 向上の先発は140キロ右腕・高橋 裕也(3年)。この日も140キロ台のストレートで押していく投球を見せていたが、山梨学院大附打線がその高橋を初回から捉える。

 1回裏、満塁から6番上原 進が直球を捉え、右中間を破る三塁打を放ち3点を先制すると、続く2回裏には二死満塁から3番菊池 海斗(3年)が右中間へ二塁打を放ち2点をあげ5対0とリードを広げる。

 4回裏には一死二塁から5番山口 大輔(3年)の左中間を破る二塁打で1点を追加し、上原の右前安打で、一死一、三塁として、7番加々美 啓太(2年)のスクイズで1点。加々美は敵失で出塁し、二死一、二塁となって、9番瀧澤 虎太朗(1年)の右前適時打で8対0とする。

  4回まで好投手・高橋相手に8得点を入れる猛攻で、試合を一気に優位づける。高椅は4回で降板。5回以降、2番手左腕の宮崎 翔吾(3年)が変化球を駆使しながら、山梨学院大附打線を3イニングを無失点に抑える好投を見せて、8対0のまま試合は進んだ。

 

優勝旗を受け取る菊池(山梨学院大附)

 8回裏、山梨学院大附はこの回からマウンドに登った日名子から山口の適時打で1点を追加し、いよいよ9回裏。向上は意地を見せて一死二、三塁のチャンスを作り、6番松澤の二塁内野安打、失策の間に二者生還し、9対2と追い上げる。ここで雷が鳴ったために試合が40分ほど中断をして、12時50分に試合再開し、山口が後続の打者を抑えて山梨学院大附が関東大会優勝を決めた。

 投打ともに完勝だった。初戦では、浦和学院のエース・小島 和哉を打ち崩してから、圧倒した内容に勝ち上がった山梨学院大附。また投手陣も右腕の上原、左腕の山口が交互で投げ合い、今日は山口が常時130キロ前半のストレート、スライダー、カーブ、チェンジアップを低め経っきっちりと投げ分け、向上打線を抑えこんだ。

 今年の選抜では福知山成美に3対6で敗れたが、その時に比べると、投打ともに内容が良くなっている。また関東大会では3人の1年生がベンチ入りし、全試合スタメン出場した瀧澤は青葉緑東シニア出身。

 1回戦から毎試合安打を記録。速球投手に振り負けせず強い打球を打てるスイングの強さ、バットコントロールの良さが光る打撃、そしてフットワークが良い二塁守備はとても1年生とは思えない完成度の高い野手だった。ハイレベルな1年生の加入で、山梨学院大附は競争が激しくなっており、夏にはより強いチームへ成長する可能性を持っているだろう。

 山梨は東海大甲府、日本航空、甲府工がひしめき合う激戦区だが、関東大会優勝という自信を得て、創部初の春夏連続甲子園出場を果たすことが出来るか注目だ。

(文=河嶋 宗一)