クルム伊達公子(撮影:Nobutake YONEOKA/PHOTO KISHIMOTO)

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12日放送、フジテレビ「スーパーニュース」では「夢のマイホームがボロボロ・・・クルム伊達公子さん語る“実態”」と題し、女子プロテニスプレーヤー・クルム伊達公子が抱える住宅問題を報じた。

「こういう欠陥住宅っていうのが、他人事のように思っていたことが本当に自分にも降りかかってくる身近な出来事なんだなって」。こう語ったクルム伊達は「(父が)強い思いを持って、この家を建てた・・・」と悔しさを滲ませる。滋賀県大津市にあるクルム伊達の実家は、12年前に亡き父が最後の住まいとして建てたもの。広々としたリビングや豪華な内装が特徴的だが、一歩家の外に出れば、外装には足場が組まれ、ブルーシートがかけられている。

雨水によってバルコニーの床が抜け落ち、家の至るところで腐食が進んでいるのだ。番組のカメラにコメントした住宅トラブルの専門家は「水が入って腐食が進んで、ある日突然そうなった」と説明、防水施工などが十分ではなかった工務店による杜撰な施工を指摘したばかりか、屋根裏でも図面とは異なり、部材を間引いた手抜き工事が行われていたという。

「母親が70歳を超えているので、ずっとブルーシートに何年も囲まれて、ストレスを感じながら住んでいるというのはすごく心配」と語るクルム伊達は、父の気持ちを「最後の自分の場所という強い想いで建てた」と代弁。工務店側を相手どり、2008年に提訴するも、裁判を前に倒れた父の無念を「自分がこの土地を選んだがために、こういう問題が発生してしまったということは最後の最後まですごく気にしていた」と明かした。

工務店側とは、現在も係争中だが、「不法行為責任を負うような注意義務違反はない」と責任を認めていないという。一人暮らしの母には引越しを勧めるも、父の無念もあり「裁判が終わるまでは」と住み続けている。特集の最後、クルム伊達は「プロならばプロの仕事をしてほしい。それに尽きます」と複雑な表情で言葉をしぼり出した。