王者JJに対し、ソネンの勝算は?
両者の対決は昨年来の因縁の結着戦でもある。9月1日に行われる予定だったJJにとって4度目の王座防衛戦がチャレンジャー、ダン・ヘンダーソンの負傷で直前になって消滅。代役探しに躍起となったUFCだが、8日前の要請を受けるトップ・ライトヘビー級ファイターは現れなかった。そんななか、一人チェール・ソネンがオファーを受け入れるも、今度はJJが対戦を拒否し、前代未聞のイベントキャンセルという事態を引き起こした。
2005年7月以来、実に7年9カ月振りのライトヘビー級戦、UFCライトヘビー級ではヘナート・ババルに敗れているのみのソネン、それ以前のライトヘビー級でのファイトはフォレスト・グリフィンやジェレミー・ホーンに敗れ、ホーマー・ムーアやアルマン・ガンバーリャンらに勝利していた。それ以前にもミドル級で戦っていたこともあるソネンだけに、キャリア17勝1敗、その1敗も反則負けで、ヘビー級転向が望まれるJJの対戦相手の資格があるかといえば、やはり首をかしげるしかない。
常識的に考えると、リーチの差、そしてソネンが得意とするレスリングの攻防でもJJが優位に立つ。さらにいえば、現代MMAにあってポイント加算に最も優位なテイクダウンに加え、試合をフィニッシュするために必要なトップコントロール、抑え込みという部分でJJは、他を寄せ付けない強さを持つ。スピニングバックエルボーや後ろ回し蹴り、バックスローなど豪快な技の印象が強いJJだが、彼の一番の強味は基本に忠実なコントロール術にある。
そして、ソネンといえばこのテイクダウンから抑え込み――からのパウンドを最大の武器とするファイターだ。本人曰く、五輪を狙えたボクシング技術でプレッシャーを掛け、クリンチからテイクダウン、そしてトップから攻めるというMMAのコアの部分で勝負してきた。その得意分野がJJと対戦したときに通じるのか。難しいとしかいいようがないが、ソネンというファイターは数字に見えない部分で怖さを持っている。