『お茶挽き香房』(アーネスト)。石臼の原理を応用した「Wディンプル加工」でお茶を素早く粉砕し、粉末状にすることができる。

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毎日飲んでいる緑茶の栄養分は約70%が捨てられている!
お茶として抽出されるのは全体のわずか約30%に過ぎず、それ以外は茶ガラとして捨てられてしまっているそうだ。そこで、そうした貴重な栄養分を最大限に活かし、より美味しくお茶が飲めるというアイテムを紹介しよう。

それは、『お茶挽き香房』(アーネスト)。石臼の原理を応用した「Wディンプル加工」でお茶を素早く粉砕し、粉末状にすることができる「すり棒・すり鉢」のセット。粉末状にすることで捨てられていた栄養分を最大限に摂取できるようになる。また、料理に混ぜて使うことも可能(レシピ付き)。同製品の詳細を同社に聞くことにした。

――「Wディンプル加工」とあるが、従来のすり鉢、すり棒との違いは。
「従来品は円の中心に向かって△状の溝があり、食材(ゴマなど)をすり潰す道具として昔から重宝されてきました。が、この形状では茶葉などを細かく砕くことができても、パウダー状にすることはできません。そうするには深い溝で砕いた後、さらに細かいナシ地状のすり面が必要です」
「そこで、当社製品では細かい円状のディンプル(窪み)を容器の内面に施し、磁器の素地面(釉を塗らないざらざらした面)を利用して茶葉を砕いた後、ミクロン単位の粒子に挽くことができます。緑茶だけでなく、紅茶やハーブ、ゴマなども挽けます」

――より細かくしたほうが緑茶として飲むのにベターなのか。
「細かくするほど喉に引っかからずに抹茶を飲んでいるようなまろやかな感じになります。また、機械式と違い、手でゆっくり挽くことで茶葉の熱が発生しにくくなるため酸化を防ぎ、お茶の香ばしさを逃さない利点もあります。現代のスピード化時代に、このようなゆとりを感じる時間があってもいいのでは? という願いもこめて当製品を企画しました」

――天ぷらなどの料理にも使うことを提案しているが、その場合も細かく挽いたほうがいいのか。
「天ぷらには粗挽きでオッケーです。基本的に茶葉はパウダー状にすることで酸化しやすくなります。なので、天ぷらなどの油分が多い食材に混ぜて調理すると茶葉が天ぷらの油分より先に酸化してくれるため天ぷら自身の酸化を阻止し、美味しさを長持ちさせてくれます。また、緑茶のほのかな香りがプラスされるのでベストマッチと言えます」

――他のレシピでは?
「一番簡単で美味しいと感じたのは、緑茶おにぎりです。ごま塩などと混ぜて握って食べると高級感がでるというか、うまく言い表せないような食感と味を楽しめます。それ以外には、ヨーグルトとミルク、ホットケーキなどのお菓子に混ぜても美味しいと思います」

茶葉っていろいろ用途があるものだ。緑茶を日ごろからよく飲まれる方もそうでない方も、茶葉をより有効に美味しくいただいてみては。
(羽石竜示)