左がカネフォラ種、右がアラビカ種。

写真拡大

あれ? これコーヒーだったよな……。
お湯の多い、薄いコーヒーを飲んでいると、ときどき麦茶を飲んでいるかのような気持ちになることがある。どこか麦に近い味がするというか、でもこれはコーヒーだしな……もしかしたら『麦』と『コーヒー』は生き別れの兄弟?

そんな疑問に駆られ、アメリカへの珈琲武者修行!? から帰ってきたばかりのコーヒーマスター・鈴木雄介さんに質問してみた。
「ヨー! ワッツアップ? 『麦』を感じましたか! それは飲んでいるブレンドの配合率に関係しています」(J.C.Q.A.認定生豆鑑定マスター雄介さん)

――配合率? つまりどんなコーヒー豆をどれだけ混ぜたか、に関係してると?
「イエス! ベトナム等でたくさん生産されている"カネフォラ種(通称ロブスタ種)"という品種があるんですが、それは独特の香ばしさがあり、麦っぽい味がする豆なんです。そのカネフォラ種がたくさんブレンドされていると、麦茶と味が似ている可能性があります」

――そんな仕組みになっていたとは! では、カネフォラ種が少ない場合は、いくら薄めても麦茶の味はしない?
「オフコース! 例えばブルーマウンテンなどで有名な"アラビカ種"はいくら薄くしても麦の味はしないですよ」

つまり、麦茶っぽい風味を感じたらカネフォラ種がいっぱい含まれているということ。

――カネフォラ種の配合率の高いコーヒーを楽しむおすすめの飲み方を聞いてみよう。
「ベトナムなどでは、深く煎ってコンデンスミルクを入れて飲む、いわゆる"ベトナムコーヒー"の飲み方がよくされています。
"深煎りで甘く"がおいしさのポイントかもしれませんね。専用の器具もあるので、ぜひお試しを〜! レッツハヴァコーヒーブレイク!!」

雄介さん、ありがとうございました。これにて麦茶の味の疑問は無事解決!
豆の性質を知ってコーヒーを飲めば、さらなる味の深みを楽しめそうですね。
(小島ケイタニーラブ)

関連リンク/取材協力
■ コーヒーインストラクター検定
■ コーヒーマスター雄介さんが所属する株式会社スズアコーヒー店