見た目にも涼しげ!「アッパッパ」

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まだまだ寒い日が続くが、そろそろ春物が気になるころ。すでにデパートのショーウィンドーなどは春モード全開だ。

2013年の春夏のファッショントレンドの1つとして60年代風の「レトロ」が挙げられているが、コネタ的にはさらにさかのぼって1920年代、大正末期から昭和初期に流行した「アッパッパ」に注目したい。

アッパッパとは、ゆったりしたシルエットの女性向け夏用ワンピース。NHKの朝ドラ「カーネーション」に登場したので知っている人も多いかも。そのアッパッパを現代風にアレンジした、いわば平成版の「アッパッパ」が登場した。商品名もそのものズバリ、「アッパッパ」だ。

アッパッパの製造を手がけているのは、久留米絣を使ったアイテムを販売する福岡の老舗、株式会社オカモト商店。ちなみに以前、コネタで紹介した、モンパンや割烹着も同社の商品だ。懐かしのアイテムを現代風に生まれ変わらせるのは、同社の得意とするところ。さっそく、担当者に話を聞いた。

なぜアッパッパを作ることに?
「レイヤードスタイル(重ね着)が主流の中で、“ゆったりと作った、ウエストを締めないワンピースがないかな?”と探していたところ、昔、おばあちゃん達が着ていたアッパッパを思い出したんです」
ハワイのムームーや沖縄のかりゆしウエアなどからもヒントを得て、久留米絣を使用したオリジナルのアッパッパを制作した。

「とにかく涼しく、楽チンでリラックスできるシルエット。サイズを選ばないうえ、誰でもオシャレに見えるのが特長です」
袖丈はフレンチスリーブで蒸し暑い夏にも心地よく、春先なら下に1枚着ればOK。通気性のよいビックシルエットなので、体の線が目立たないのも嬉しいところ。久留米絣の小幅を利用し無駄なく仕上げたという。

オススメのコーディネートは?
「レギンス、レギパン、デニムなど細身のボトムと合わせてみてください。もちろん、当社のモンパンにも合います。ストールやアクセサリーを身につければ外出もOKですよ」
もともと家から1マイル(1.6km)の範囲くらいのごく近所で着ることを想定したウエア、いわゆる「ワンマイルウエア」を想定していたというが、コーディネート次第ではオシャレな外出着にもなりそう。

展示会などで発表したところ、予想以上の反響で、すでに多くの注文が入っているとのこと。商品は3月上旬より同社の直営店や全国のアパレル専門店などで販売される。色は白、紺、赤、ブルーの4色で価格は各12,600円(税込)。

平成の「アッパッパ」。この春夏、見かける機会が増えるかも。
(古屋江美子)

関連リンク
■ 久留米絣|株式会社オカモト商店