こたつに入り、外の景色を眺めつつ、鍋を食べたい。

写真拡大 (全4枚)

今年、遂にこたつを購入しました。もう、これが予想以上で。こんなに中毒性があるとは思わなかったんだもの。

だって、寝る時もふとんの場所まで行きゃしない。こたつで眠り、こたつで起きて、そのまま仕事をスタートさせてしまう。まるでヤドカリのような日々を送っている始末であります。いや、決して褒められたことではないんですけどね……。

こんな夢心地が、自宅以外の場所でも味わえたら最高なんだけどなぁ。

……あるんです。打ってつけの場所を、発見してしまいました。「焼酎居酒屋 鹿児島 本家 かのや」(渋谷区千駄ヶ谷)が実施しているサービス、その名も「こたつガーデン」が話題を呼んでいるらしいのです。

これは、どういうサービスか? わかりやすく説明すると、ビアガーデンのこたつ版です。夏のビアガーデンって、気持ちいいですよねぇ。あんな感じで、店舗のテラス席にこたつを持ち込んでしまった。外の景色を眺めながら、こたつに入って美味しいお鍋をいただく。それも、真冬に。間違いなく、こんな経験したことないんですけど。

しかし、不安要素がない訳でもない。単刀直入に言うと、寒いのは御免なのだ。その辺の対策、どうしているのでしょう?

それらの疑問も含め、まずはこたつガーデン誕生から現在に至るまでの歴史を同店の茂木店長に語っていただきましょう。

「こたつガーデンを開始したのは、3年前でした。その時は瓶ケースを敷き詰め、その上にこたつを1台“ボン!”と置いただけ。風よけもない状態で、ウエイティングルーム的な性格が大きかったです」(茂木店長)

当然、利用するお客さんはごくわずかだった。だって、寒そうだもん!

それから2年目(昨シーズン)。ここで刺激となるのが、サマーシーズンでのビアガーデンの好調っぷりである。

「外にテーブルとイス、バーベキュー器具を置いて展開すると、これが流行ったんです。でも冬になると、途端に稼働しない。スペースはあるのに、勿体無いわけです」(茂木店長)

そこで、今度は特製台を用意。こたつも2台に増やし、ヒーターや簡易ストーブも設置。防寒性にも配慮した。

でも、まだ甘い。

「ようやく今年になり、こたつガーデンも軌道に乗りました」(茂木店長)

なぜなら、明らかにブラッシュアップしているから。まず、透明の開閉式ビニールカーテンでガーデン席を囲んでみせている。そして、その中にはストーブを4台設置。また、こたつガーデン利用客のためにはんてんも用意している。

私もガーデン席に座ってみたのだが、いや、全然暖かいですよ。開放感もあるし、ここでお鍋を食べたら最高だわぁ。

「当店でも『旨し、コタツ鍋』をキャッチフレーズに、お鍋を食べてもらうことを推奨しています」(茂木店長)

そんなこのガーデン席を主に利用しているのは、やはり20〜30代の方が多いそうだ。まだ、はしゃぎたいお年ごろということか。

「この席のお陰で、常連さんの来店頻度も上がりました」(茂木店長)

ところで、いつまでこの席はあるんですかね? 2月が終わり、3月も半ばとなると、もう冬とは言えなくなってくるが……。そろそろ、こたつもしまわなくちゃいけない時期。

「いえ、3月末から4月上旬にかけてお花見シーズンがやって来ますよね。こたつに入って桜を眺めながら鹿児島料理を楽しんでいただく“花見フェア”の開催も考えています」(茂木店長)

冬〜桜の季節まで、この「こたつガーデン」は展開される。

いや、もっともっとずっと続く。

「来年のこのシーズンも、絶対やります」(茂木店長)

きっともっとブラッシュアップされた、隙のないガーデン席が開設されるはずだ。

お茶の間をイメージさせるみかんのサービスや、トランプ、テレビの貸し出しも承っているという同サービス。こたつは、計8台ありました。
(寺西ジャジューカ)

■関連リンク
「焼酎居酒屋 鹿児島 本家 かのや」 - ホームページ