ゴム手袋とスポンジを一緒にしたハイブリット手袋『マジックハンズ』(大作商事)。

写真拡大 (全2枚)

寒い季節は洗い物がつらい。皮膚の弱い筆者はよく手あれが発生するのでやりたくないが料理をするにはやらなければならない。なので、ゴム手袋をしてスポンジを使って洗うことにしているが、素手に比べてちょっと洗いづらいというデメリットがあるのが不満。そこで、洗いやすくて手が荒れないアイテムを見つけた。

ゴム手袋とスポンジを一緒にしたハイブリット手袋『マジックハンズ』(大作商事)がそれ。なんだか一見アルミホイルみたいだがこの銀色の繊維がゴシゴシと食器を洗ってくれる。そしてナイロン素材の洗浄面、スポンジ、ビニール、ポリエステルの4層構造で水の染み込みを防いでくれるので、手あれの心配がないわけだ。手首から入るりも防ぐため黒いフードのようなものでガードしてくれる。

洗えるものとしては、ガラス、プラスチック、銅、アルミ、ステンレス、鉄物、鉄板、タイル、陶器、ホーロー鍋、フッ素加工、土鍋、せともの、人口大理石などたくさんある。逆に洗えないのは印刷物、塗装面、漆器類、自動車のボディ、金、銀などの貴金属類だそうである。

実際に嵌めてみると、ゴム手袋よりも滑りがいいので手は入れやすいが、やや窮屈な感じがした。私が手が大きいためで、サイズは1種類しかないのでこれで我慢するしかない。中は柔らかく暖かで、冷水を浴びせても手は冷たくならなかった。

さて、最初は普段使っている台所洗剤を手袋に直接かけるという慣れないやり方に戸惑ったが、手で食器を洗うことによってだんだん使いかたのコツが分かってくる。どんぶりなどの大きな器はグーの状態の手袋でグリグリと中を洗うとよい。パーの状態よりこのやり方のほうが少ない力でサッと洗える。表面はパーでこする。お茶碗もだいたいこのやり方。コップは開いた手をすぼめて中を洗う。指を3本くらい入れてゴシゴシとやれば汚れは落ちる。底にこびり付いた汚れは指先でこする。

一番洗いやすかったのはスプーン。良く見るとスプーンの皿部分の隅に汚れが溜まっている。こうしたところは親指でゴシゴシするとすぐ取れる。これは断然スポンジよりやりやすい。他方、意外にやりづらかったのは箸。細長い棒状のものを掴もうとするとゴワゴワと分厚い手袋の中で隙間ができてうまくこすれなかった。ただ、掴んでこするのではなく、つまんでこすればいくらか洗いやすい。

ゴム手袋との最大の違いは、左手のグリップ感。両者とも左手で皿を持って右手で洗うのだが、ゴム手はしっかり皿を固定できるのに対して、『マジックハンズ』は滑りやすく、安定しない。今回洗っている最中にコップを数回落としてしまった。この点を気をつけて、うまく固定できるようなやり方を考える必要があるだろう。

ほかに、便器やコンロ、洗面所などの掃除にも使えるが、その場合やはり衛生上台所用とは別にもう一組用意したほうがいいだろう。なお、使用後は台所のフックに吊るして自然乾燥させる。

我が家の台所にまたひとつ強い味方が増えた。
(羽石竜示)