海外牛丼事情 (2) 吉野家にそっくり! タイの「牛野家」
和食のファストフード、牛丼。
海外にも牛丼専門店が数多くあるが、それは、日本とはちょっと異なる点も多いのだった。
今回は前回に引き続きタイ・バンコクの牛丼店を紹介する。
バンコクの歓楽街として知られるタニヤに店を出す「牛野家」。
写真を見て、「え? 『吉野家』でしょ!? 」と思った人も多いだろう。
店名の字面だって似ている。
看板やカウンターの色はオレンジ、従業員の制服もな〜んか吉野家とそっくり。
本当に吉野家とそっくりなのだ。
吉野家は十数年前、一度タイから撤退しているのだが、日本の牛丼店がなくなってしまったバンコクにおいては貴重な存在であったことも事実。
ちなみに、店名の読みは「うしのや」ではなく、「ぎゅうのや」である。
店舗はタニヤのメイン通りから1本入ったところにある。
カウンターのみの10席ほどで、いかにもファストフードといった風情である。
入店すると、タイ人の店員から「いらっしゃいませ〜」と元気な日本語が。
バンコクに数ある牛丼店の中で唯一、午前2時まで営業している同店だから、夜の時間帯でもまだまだ活気がある。
しかも、注文は日本語でOK(それ以外の日本語は通じない様子)。
牛丼の他にとんトロ丼、ネギトロ丼と丼ものがいろいろ。
カレーライスやうどんもあり、あの店とこの店を足したような……といったメニュー構成だ。
注文してから提供されるまでもほんの数分と、日本の牛丼店のスピードそのままだ。
ただ、ごはんがなぜか生ぬるく、あつあつ感がなかった。
ひょっとしたら、猫舌の多いタイ人に合わせてのことかもしれないが、単にその時たまたまだっただけかもしれない。
牛丼は、並の価格が140バーツ(約355円)と、本家(?)よりちょっと安いが、日本の他の牛丼チェーン店の平均と比べると高い。
客層は日本人、タイ人と半々のようで、1人〜2人で立ち寄ってさっと食べてさっと出ていく、いかにも牛丼店らしい利用のされ方である。
薄いお茶のようなものも無料でサーブされる他、紅ショウガも盛り放題なところまで日本の牛丼店らしい感じがする。
ちょっと違うのは、紅ショウガが赤ではなくてあざやかなピンク色だったことくらいか。
色が違うだけで味は普通の紅ショウガであった。
牛丼は肉の安さを感じるものの、それでもしっとりとやわらかく煮てあり、味付け自体は甘みのバランスもちょうどよい普通の牛丼だ。
玉ネギも入っているし、忠実に本家を再現していると思う。
牛鍋丼と網焼きトントロ丼も試してみたが、牛鍋丼はちょっと白滝が多いかな、というところまで本家とそっくり。
トントロ丼はタレがかなり甘かったが、炭火焼きの香ばしさがやみつきになりそうな味であった。
ところで、この店の原点はやはり同じタニヤにある日本人経営のおにぎり屋で、他に居酒屋やとんかつ店なども経営している。
この辺りには「小象寿司(KozoSushi)」や「牛角」もあり、手ごろな金額で気軽に食べられる和食店がたくさんあるため、和食激戦区である。
「牛野家」はそんな中で生き残ってきた店であり、たとえどこかの店と似ていても着実に人気を伸ばしているという実は”実力派”なのである。
次はあつあつのごはんで願いたい。
海外にも牛丼専門店が数多くあるが、それは、日本とはちょっと異なる点も多いのだった。
今回は前回に引き続きタイ・バンコクの牛丼店を紹介する。
バンコクの歓楽街として知られるタニヤに店を出す「牛野家」。
写真を見て、「え? 『吉野家』でしょ!? 」と思った人も多いだろう。
店名の字面だって似ている。
看板やカウンターの色はオレンジ、従業員の制服もな〜んか吉野家とそっくり。
吉野家は十数年前、一度タイから撤退しているのだが、日本の牛丼店がなくなってしまったバンコクにおいては貴重な存在であったことも事実。
ちなみに、店名の読みは「うしのや」ではなく、「ぎゅうのや」である。
店舗はタニヤのメイン通りから1本入ったところにある。
カウンターのみの10席ほどで、いかにもファストフードといった風情である。
入店すると、タイ人の店員から「いらっしゃいませ〜」と元気な日本語が。
バンコクに数ある牛丼店の中で唯一、午前2時まで営業している同店だから、夜の時間帯でもまだまだ活気がある。
しかも、注文は日本語でOK(それ以外の日本語は通じない様子)。
牛丼の他にとんトロ丼、ネギトロ丼と丼ものがいろいろ。
カレーライスやうどんもあり、あの店とこの店を足したような……といったメニュー構成だ。
注文してから提供されるまでもほんの数分と、日本の牛丼店のスピードそのままだ。
ただ、ごはんがなぜか生ぬるく、あつあつ感がなかった。
ひょっとしたら、猫舌の多いタイ人に合わせてのことかもしれないが、単にその時たまたまだっただけかもしれない。
牛丼は、並の価格が140バーツ(約355円)と、本家(?)よりちょっと安いが、日本の他の牛丼チェーン店の平均と比べると高い。
客層は日本人、タイ人と半々のようで、1人〜2人で立ち寄ってさっと食べてさっと出ていく、いかにも牛丼店らしい利用のされ方である。
薄いお茶のようなものも無料でサーブされる他、紅ショウガも盛り放題なところまで日本の牛丼店らしい感じがする。
ちょっと違うのは、紅ショウガが赤ではなくてあざやかなピンク色だったことくらいか。
色が違うだけで味は普通の紅ショウガであった。
牛丼は肉の安さを感じるものの、それでもしっとりとやわらかく煮てあり、味付け自体は甘みのバランスもちょうどよい普通の牛丼だ。
玉ネギも入っているし、忠実に本家を再現していると思う。
牛鍋丼と網焼きトントロ丼も試してみたが、牛鍋丼はちょっと白滝が多いかな、というところまで本家とそっくり。
トントロ丼はタレがかなり甘かったが、炭火焼きの香ばしさがやみつきになりそうな味であった。
ところで、この店の原点はやはり同じタニヤにある日本人経営のおにぎり屋で、他に居酒屋やとんかつ店なども経営している。
この辺りには「小象寿司(KozoSushi)」や「牛角」もあり、手ごろな金額で気軽に食べられる和食店がたくさんあるため、和食激戦区である。
「牛野家」はそんな中で生き残ってきた店であり、たとえどこかの店と似ていても着実に人気を伸ばしているという実は”実力派”なのである。
次はあつあつのごはんで願いたい。