U-20女子W杯も最終日、日本は3位決定戦に臨みます。
日本のスタメンは、道上中央にして、田中美南と横山を前線に並べた形で、今大会一番輝いたと個人的には思っている柴田華絵はベンチスタート。吉田監督は、僕の意に反して、コンビネーションとか面倒な事は考えずに、あくまで個人技で勝負する心積もりのようです。まあ、一ファンに過ぎない僕の意を汲む必要はないですけど。

それと、今まで右SBだった高木をCBで使って来たんですね。この意図はよくわかりませんが、ドイツ戦で日本の弱点がDFラインである事が明らかになった(いやグループリーグの時から明らかだったけど)からでしょうか。それを言ったら、ドイツ戦ではもうひとりのCBの土光もかなり怪しかったですけど。

3分、道上がGKと1対1となるけど、GKの飛び出しが早くてセーブ。一方のナイジェリアは、5分、FKがポストに当たってゴールならず。立ち上がりにお互いに決定機を迎えますが、得点なりませんでした。

序盤は互角の展開でしょうか。ナイジェリアは、日本よりフィジカルとスピードで優っている感じですね。特に日本の攻撃陣は、いつもなら抜けているところに伸びてくるナイジェリアの長い足に戸惑っていた気がします。日本は前線でボールがあまり収まらないので、若干、押し込まれ気味。ただ、ボランチとDFラインでしっかり守っているのでナイジェリアに決定機は与えません。

先制は24分、田中陽子が中央でボールを受けると左足でミドルシュート。無回転でナイジェリアGKに向かって飛んだボールはGKの手を弾いてゴールマウスに飛び込みました。GKのほぼ正面だったのでGKのミスという見方もできるかもしれませんが、強いシュートが確実に枠を捉えていたので、田中陽子のシュートを褒めるべきでしょう。

前半35分、横山に代えて柴田華絵。個人でなんとかしようという選手ばかりの前線だとうまくいかないって事ですかね。やっぱり、このチームは、柴田がトップ下にいた方が機能しますね。

後半の日本は、道上を下げて西川を入れてスタート。
後半5分、中央でボールを受けた柴田がドリブルで二人くらいかわして西川にパス。フリーで受けた西川が決めて日本が2点目。(実況が「柴田の起用が当たった」とか言ってたけど、僕に言わせりゃスタメンで使わなかったのが失敗やがな。)

後半18分、左サイドからのクロスに藤田が飛び込んだものの、弱いシュートはポスト(藤田は触っていないかも?)。このあたりの時間帯では藤田がかなり前目でプレーしていましたね。
後半22分、その藤田を下げて木下。藤田は攻守に効いていたので、藤田を下げるのは理解出来なかったのですが、どうやら怪我で下げざるを得なかったようですね。

後半28分、日本の右サイドからのFKがGK池田の手を弾いて失点、2ー1。池田はボールに触っていただけに弾くなりして欲しかったんですけど、直接狙ってくる事は予想していなかったのかな?

その後もナイジェリアに押し込まれる展開で、たまに日本がボールを持っても、前線に割ける人数が少ないのでチャンスは作れない苦しい時間帯が続きます。藤田がいた時は前線にも藤田が上がれていたので、藤田がピッチから去ったのは痛かったかも。

ただ、選手が頑張って、ナイジェリアも足が止まったので、なんとか守りきって日本が勝利!史上最高の3位という結果で大会を終えることが出来ました。
ドイツやアメリカは恐らく日本より格上で、ナイジェリアにもかなり苦戦しましたので、日本はまだまだやるべき事が沢山あるんでしょうが、若い世代の成長が楽しみだし、期待したいですね。
吉田監督は、この年代は個を強くしないと駄目という信念があるそうで、この大会でも個人突破が出来る選手の起用が目立ちました。でも、個を強くするってのは、代表チームがやる事じゃないんじゃないのかなあ?個とコンビネーションを組み合わせて、チームは強くなると思うんだけど、どうなんだろう???個人的には、個人突破をもうちょっと抑えてコンビネーションで崩す道を歩んでいれば、ドイツにも勝てる可能性があったと思っています。(つまり、柴田をスタメンから外すのはあり得ないだろうと)

さて、U-20女子W杯が終わりました。選手の多くは、なでしこリーグに戻ります。浦和レッズレディースでは、当ブログで当初から一押しの柴田華絵はレギュラーに近くて出場機会は多いですが、猶本はまだ出場機会は少ないです。藤田は膝の怪我の影響もあってやはり出場機会が少ないです。GK池田は、山郷という厚い壁があるので控えに甘んじていますし、U-20代表とはいえ、所属クラブで試合に出るのは簡単ではありません。この若い世代が成長してレギュラーを奪っていかないと日本代表も強くなりませんから、これを機会に一層頑張って欲しいですね。
さあ、この大会で盛り上がった皆さん、なでしこリーグも見に行きましょう!