【寺野典子コラム】マンU香川のデビュー弾は初めの一歩
「監督からは『特に注文はしないから、ドルトムントでプレーしていたプレーをやってほしい』と言われています」と香川は話していたが、ドイツで見せた味方に“使われる”プレーをユナイテッドではまだ見せられていないような気がする。どちらかと言えば、味方を“使う”プレーを担っているようにも感じた。南ア、中国遠征では、多くの主力選手が参加せず、若手選手中心でのチーム構成だったため、主力合流後のチームとは、香川の役割にも違いが生じるかもしれないが……。
わずか2、3本しかシュートチャンスが無かった試合で、きっちりとゴールを決められるのは、素晴らしいと思った。それも、泥臭いゴールで。もちろん、ミスしたトラップを落ち着いて修正し、シュートするのだから、高い技術に裏付けされたプレーであることには違いないが、これから続く厳しい戦いへ挑むにふさわしいゴールのような気がする。
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フリーライター。Numberや専門誌など様々な媒体に寄稿。著書に『15歳の選択』(河出書房新社)など。