1月13日、イタリア中部ジリオ島沖で乗員乗客約4200人を乗せた豪華客船『コスタ・コンコルディア』が座礁沈没した事故。真っ先に逃げ出したフランチェスコ・スケッティーノ船長は現在、業務上過失致死、難破責任及び船舶放棄の容疑で自宅に軟禁されている。

 事故原因の一説は、航海士の故郷がジリオ島なので、船長が接近してよく見せてあげようとしたためだという。
 「確かに、故郷にきたときには、近寄って見せてあげるのが粋だという風潮はありますが、それも場合によります。コンコルディアの場合は、座礁ポイントに近寄ると警告する装置を解除してまで沿岸に接近した。悪質ですね」(船舶関係者)

 料理長の新たな証言によると「船長は事故の1時間後に、連れの2人の女性の分を含めた3人分の食事を注文した」という。同じ時刻、多くの乗客が生死をさまよう中の信じ難い行動だが、やはり乗船したイギリス人男性の話では、「深夜にラウンジに出現して、三十路くらいの女性をナンパしていました。『次回のクルーズのチケットもあげるよ』などの会話が聞こえたので、旅行関係者かと思いました」というのもあった。

 今回の事故ですっかり有名になったせいか、過去のクルーズでの恥ずべき話も伝わっている。
 「かなり強引な感じで、若い女性をシャワー室に連れ込んでいたのを覚えています。確かにスケッティーノ船長でした。よくよく女好きの人なのだなと思います」(イタリア人女性)

 ちょうど100年前の1912年に、あの『タイタニック』が沈没した。エドワード・ジョン・スミス船長は、効果が薄いと知りながらも排水を試みるなど、最後まで船に残り、息絶えた。一方、“助っ人”のような名前のスケッティーノだが、助ける人どころか「船が傾いて転がり落ちたところに、たまたま救命ボートがあった」などと、まるで幼稚園児並みの嘘までついているという。
 アホ船長のおかげで地中海に沈んだ命が哀れだ。