米国公開された映画『ノルウェイの森』
村上春樹が1987年に発表したポストモダン恋愛小説『ノルウェイの森』が、脚本・監督トラン・アン・ユンによる瞑想的な映画になって、ついに米国で公開された。『ビートルズ』ファンや占拠運動の人民主義者、そしてポストモダン小説が好きなオタクたちが、甘く、また時にはほろ苦い思いとともに集まるような作品だ。
この映画は、荒々しくまた解放的だった1960年代の日本を舞台にしている。予告編では、『レディオヘッド』の革新的なギタリスト、ジョニー・グリーンウッドによる催眠的な音楽が、欲望とデタッチメントを謳うジョン・レノンの楽曲と見事にかみ合っている。
この曲は、作品中で回想のきっかけとしても登場する。セックスと自殺の時代、そして衝撃と畏怖の時代に、個人と政治とを両立させようとする若い恋人たちを、映画版では『デスノート』の松山ケンイチや、『バベル』でアカデミー賞にノミネートされた菊地凛子らが演じている。
リー・ピンビン(『花様年華』)の撮影による印象的な映像とともに、映画はゆっくりと進行する。
映画『ノルウェイの森』は、2010年に日本で公開され、この1月3日にようやく米国に上陸したわけだが、ちょうど時節は占拠運動による異議申し立てが続いているときだ。占拠運動がこれからも、レノンが革命を歌った『レボリューション』が支持されるほど非暴力的であり続けるよう、願いたいものだ。
TEXT BY Scott Thill
TRANSLATION BY ガリレオ -緒方 亮/合原弘子「米国公開された映画『ノルウェイの森』」の写真・リンク付きの記事はこちら
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