リーグ戦最終節、そして何よりコッパ・イタリア決勝が残っているのは確かだ。だが、今はピッチからオフィスへと戦いの場を移す時期である。マーケットは活発化しており、過去の経験も、早く動く方がより良いビジネスにつながると教えている(2年前のディエゴ・ミリートとチアゴ・モッタを覚えているだろうか?)。だからこそ、来季に向けたインテルの補強の動きは活発化している。

レオナルド続投という選択で監督問題を解決したインテルは、チームが強化を必要とするセクションを見出してある。まず必要なのは、マッシモ・モラッティ会長も強調しているように、チームに「新たな生気」を与える選手だ。中盤では若手を1人(ないし2人)、オフェンスではクオリティーのある選手を1人探している。

マルコ・ブランカTD(テクニカルディレクター)は17日、ヨーロッパリーグ(EL)決勝の地ダブリンに入った。特にチェックするのは、ポルトMFフェルナンド(23)。アンドレ・ビラス=ボアス監督率いるチームの要であり、今季のインテルで少し不安定だったセクションにガッツやエネルギーをもたらせる選手である。ポルトは1800万ユーロ(約20億90000万円)を求めているが、インテルは少なくともそれより500万ユーロ(約5億8000万円)は少ないと評価している。

ポルトでチェックしているのは彼だけではない。ELの得点王であるFWラダメル・ファルカオやDFロランドもターゲットだ。しかし、彼らのポジションはインテルにおいてカバーされている。なお、中盤ではサンプドリアMFアンドレア・ポーリとチェゼーナMFマルコ・パローロも目標となっている。

クオリティーということに関しては、11月からインテルはウディネーゼFWアレクシス・サンチェスを追っている。だが、ウディネーゼのポッツォ・オーナーはあらゆる話し合いを先送りにし、その間にマンチェスター・シティも争奪戦に加わって、今では彼らが有利に立っていると見られる。ただ、まだすべてが終わったわけではない。

もしもサンチェスが加入しなければ、モラッティ親子はパサーの獲得に動くかもしれない。彼らが気に入っているのは、リールMFエデン・アザールだが、モラッティ会長は17日、パレルモMFハビエル・パストーレへも扉を開いた。2人とも若くてクオリティーがあり、確実に信頼できる選手たちだ。ただし、コストがかかるのも同じである。いずれにしても、大きな動きが始まったところだ。