大リーガーの妻が語る「文化の壁」の越え方

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 人気ブログ「Chikirinの日記」の2011年3月8日のエントリー『「イクメン」どころの騒ぎじゃない時代が来ます』がネット上で話題になっていました。
 趣旨としては、これから日本企業で働く日本人にとっての「海外赴任」の意味合いが変わり、「日本で出世するための箔付け」ではなく「収入源である海外で主に働く」ようになる。それに伴って日本人の結婚や結婚後の生活が大きく変化するだろう、というもの。
 ちきりん氏が指摘したように、主な仕事場が海外で、さらに海外を渡り歩いたりする人が増加した場合、本人だけでなく同行する家族にとっても多大な負担がかかります。
 旅行では気にならない文化や言語の壁も、その地で暮らすとなると別問題。
 
 『メジャーリーガーの女房〜ヨメだけが知る田口壮の挑戦、その舞台裏〜』(毎日コミュニケーションズ/刊)は、セントルイス・カージナルスなどで活躍し、現在はオリックス・バファローズに所属する田口壮選手の妻・恵美子さんが、過酷なメジャーリーガーの生活や異国文化との出会いと親和をつづったエッセイです。
 単身者の選手はともかく、家庭を持っている選手にとってメジャーリーグでプレーするということは、家族ともども全くの異文化の中に飛び込むということですから、挑戦する際は並々ならぬ覚悟が必要になります。そしてメジャーリーグといえばシーズン中の移動や試合日程は超ハード。

 渡米を決めた時、恵美子さんは田口選手とこんな約束をしたそうです。
 それは「こんなはずじゃなかった」と言わないこと。
 環境が変わるからには日本と同じように野球に取り組めるかどうかはわかりません。しかし、文化や言葉の壁に苦しむことも含めて「アメリカで野球をすること」なのです。
 そういった意味で「こんなはずじゃなかった」と愚痴を言うのであれば、最初から渡米するのをやめようと決めたのだとか。

 行ってから愚痴を言うのではなく、行った先の生活を楽しめるだけ楽しむ。
 この姿勢が田口夫婦のアメリカ生活を支えたのかもしれません。
 
 長期の海外赴任は今後ますます増えることが予想できます。
 そんな時のために肉体的にも精神的にもタフなメジャーリーガーのメンタルや生活術を学んでおけば後々役立つかもしれません。
(新刊JP編集部/山田洋介)


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