なぜこうも“負の感情”を誘発するのか?勤勉社員のやる気を奪う「タダ乗り社員」の実態
先日、私の妻が某市の行政機関に勤める友人と食事をしたときの話だ。
その友人は、一見してムダが多い自分の職場を、少しでも改善したいと考えているらしい。しかし、何か改善策を提案しようとすると「仕事が増えるから余計なことはしないでください」と言ってくる人がいるそうだ。
そういう人に限って、勤務時間中も雑談に夢中であまり仕事をしない場合が多い。もっとてきぱきやれば短い時間で済む仕事を、ダラダラと時間をかけてやる。
そのくせ、10分でも就業時間を超えれば、きっちり残業代をもらっていくし、当然のことながら給料だって他の勤勉な職員と同じようにとっていく。
このように、自分は楽をしながら、他の人の努力や会社にぶら下がって、もらうものだけはちゃっかりもらっていく――。それが「タダ乗り社員」だ。英語では、こういった人々を「フリーライダー」(Free Rider)と呼ぶ。
ここでは「お役人仕事」と世間に思われがちな公務員を例に挙げたが、フリーライダーは何も彼らの専売特許ではない。民間企業にも、しっかりと存在している。
たとえば、あなたの会社や職場にも、「パソコンに向かってはいるが、何の仕事をしているのかよくわからない」という社員はいないだろうか? 特に、役員や管理職、そしてベテラン社員のような少し「お偉いさん」の中にこそ、こうした姿を見かけないだろうか。
あるいは、人の仕事を評論したり口出ししたりはするが、自分からは動こうとしない社員や、部下の手柄を自分が挙げた成果のように持っていってしまう上司はいないだろうか?
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