インド洋の仏領レユニオン島入りしたフランス代表は4日、W杯に向けた強化試合最後の中国戦に臨む。レキップ紙によると、これまで2試合と同じ先発メンバー(GKはロリス)となりそうだ。

 ここ2試合、ドメネク監督は4-3-3のフォーメーションに切り替え、おおむね成功を収めつつあるが、ワントップで起用されたアネルカだけは機能に不安があると指摘されている。

 これに対して、アネルカが所属するチェルシーのアンチェロッティ監督がレキップ紙に不安を払拭するコメントを寄せた。監督は「アネルカにとって最適のポジションはセンターフォワード」とドメネク監督の選択を支持している。「アネルカは、回転軸となるプレーで威力を発揮する。ゴール前でも冷静だ」と賞賛を惜しまない。

 中盤まで下がってボールを奪いに行くプレースタイルによって、攻撃ラインが下がってしまうことが懸念されているが、これについても「心配はない。動かないセンターフォワードよりもずっと効果的だ」と語っている。

 チェルシーでの今シーズンは、アネルカ個人のゴール数は前年に比べ大幅に減ったものの、チームの史上最多得点に大きく貢献した。その姿を間近で見てきた指揮官にとって、アネルカの価値は本人のゴールだけでないという主張がある。しかしアネルカ自身にゴールへの執着がないわけはない。プロ15年のキャリアにしてようやく初のW杯。中国戦では、自らゴールを叩き込んで“外野”を黙らせたいところだ。