ついにR・マドリーでのモウリーニョ監督の挑戦が始まった。サンティアゴ・ベルナベウスタジアムで行われた監督就任記者会見。200人以上のメディアに囲まれたモウリーニョ監督は、はっきりとしたいつもの口調で記者の質問に答えて行った。

 経歴だけ見れば勝者のメンタリティーを兼ね備えた最高の監督がR・マドリーにやってきたことになるが、心配されているのがモウリーニョ監督の持つサッカー哲学がR・マドリーが目指し、サポーターも望む攻撃サッカーかどうかという点だ。

 チェルシー、インテルでもイメージとして世界に広がっているモウリーニョ監督のサッカーは、やはり堅守からのカウンター攻撃。フィジカル面で強靭な選手を揃え、手堅く勝つ。というのがある中、モウリーニョ監督は記者会見でも「バランス」という言葉を強調した。

 守備的と言われるサッカーに対しては、「CL決勝2回、UEFA決勝1回の3回ファイナルを戦い全てに勝利してきた。合計8ゴールを入れた」とキッパリ。「大事なのは組織。組織がしっかりしたチームなら攻撃的選手が多くてもしっかり守備ができる」とトータルフットボール約束した。

 C・ロナウドに対する質問でも、「彼は大事な選手に間違いないが、しかし、いつも私のチームの力はグループの力。個人の力ではない」とグループが個人を勝ると認めている。

 「バランス」、「組織」、「グループ」という言葉はこれまでもモウリーニョ監督が何度も口にしてきた。現代サッカーで大事とされる3つのキーワードをR・マドリーでも選手達に叩き込んで行くことだろう。モウリーニョ監督の下でどんなチームにR・マドリーは変わって行くのだろうか。

(スペイン通信)