リヨンが15日の今シーズン最終戦を白星で飾り(対ル・マン、2―0)、敗れたリールを抜いて2位に浮上、来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権を確保した。これでリヨンのCL出場は、11シーズン連続となる。

 今季のリヨンは、ジュニーニョ、ベンゼマとチームの核が抜けたものの、序盤は好スタート。一時は首位に立ったが、10月からは故障者が相次いだこともあり、一気に調子を崩した。

 前半戦の最終戦ではモンペリエに敗れて6位。首位ボルドーとの差は13ポイントに開き、優勝戦線から脱落してCL出場権の確保にも黄信号が灯った。しかし年末から年明けにかけてのチュニジア合宿で立て直し、終わってみれば後半戦は12勝1敗5引き分け。優勝したマルセイユに敗れたのが唯一の黒星だった。

 タイトル奪回はならなかったものの、CLベスト4進出を果たすなど、収穫の多い1年だったと言っていい。最終戦で2位に浮上したことで、来季は今季のようにプレーオフからCLに臨むことを避けられた。批判に立たされることが多かったピュエル監督の続投もほぼ確実、主力の退団も最小限に抑えられそうで、不安なく来季の再スタートに臨めそうだ。

 退団する数少ない選手には、7連覇のすべてに貢献した最後のひとり、シドネー・ゴヴ(30)がいる。15日の試合は、1999年から10シーズン、リヨン一筋でプレーしてきたゴヴにとって412試合目で、おそらく最後の試合となった。試合後はチームメイトが「メルシー、シド」と書かれたシャツを着てゴヴを称え、OBのソニー・アンデルソンからは銀のプレートが贈られた。“夜遊び問題”がたびたび取り上げられ、最近では“買春疑惑”にも巻き込まれたゴヴだったが、サポーターのスタンディング・オベーションで見送られ、円満な退団となった。

 移籍先は、本人がイングランドを希望していると伝えられるのみで、まだ明らかになっていない。候補のひとつとされたセビージャは16日に獲得の意思を否定している。パリ・サンジェルマンも有力候補のひとつだ。