最終節をついに迎えたリーガ。バルサとR・マドリーの優勝争いの他にも見どころが多いクライマックス。まずは土曜日に開催された試合でドラマがあった。CL圏内の4位の座を争うマジョルカとセビージャ。マジョルカはホームにエスパニョールを迎え、一方のセビージャはアウェイでアルメリアと対戦した。

 エスパニョールもアルメリアもすでにリーガ残留争いには該当せず、すでに来シーズンもリーガでプレーできる権利を確保している。ホームでエスパニョールを迎えたマジョルカは、モチベーションが下がっているエスパニョールを圧倒。前半ビクトル・カサデススが先制点を挙げると、後半はマリオ・スアレスが追加点。アルメリアで行われている試合の結果を待つこととなった。

 マジョルカと同時間にキックオフされたアルメリア対セビージャ。ホームで戦うアルメリアは、残留は決まっているものの同じアンダルシアのセビージャ相手に序盤から試合の主導権を握る。しかし、ワンチャンスをものにしたセビージャはカヌテがヘディングで先制点を挙げる。

 これでモチベーションが落ちるかに見えたアルメリアだったが、前半終了間際にソリアーノが同点ゴール。前半を1−1で折り返す。後半、まったくペースを緩めないアルメリア。意地でもCL圏内を獲得しなくてはいけないセビージャは、アルメリアDFチコのオウンゴールで追加点。しかし、78分途中出場のフアンマ・オルティスが鮮やかなシュートで2−2とする。この時点でマジョルカがCL圏内枠となるが、試合終了間際にドラマが待っていた。

 ロスタイム、すでにマジョルカの試合は2−0で終了。オノ・エスタディの大スクリーンに映し出されるセビージャ対アルメリアの試合をマジョルカ選手達、そしてスタンドの観客は見守る。セビージャのロスタイム最後のチャンス、ゴール前でのこぼれ球に素早く反応したカンテラ出身のロドリがアクロバチックな決勝ゴール。試合を見ていたマジョルカ選手達はグランドに倒れ込んだ。ロドリの奇跡的な93分のゴールでセビージャが来シーズンのCL圏内を獲得した。

 最後までCL圏内を争ったマジョルカはヨーロッパ・リーグへ。ほとんど出場機会がなかったロドリのゴールでなんとかCL圏内を獲得したセビージャ。国王杯決勝に弾みを付ける勝利で今シーズンのリーガを終えた。

(スペイン通信)