1日にフランス杯の決勝がスタッド・ド・フランス(パリ近郊サンドニ市)で行なわれ、パリ・サンジェルマン(PSG)が延長の末1―0でモナコをくだし、4年ぶり8度目の優勝を果たした。

 昨シーズンのPSGはここ数年の不振から立ち直り上位争いを演じたが、終盤で失速、4〜5位と同ポイントながら、得失点差で6位に甘んじてヨーロッパリーグ出場権を逸した。

 ルグエン監督(現カメルーン代表監督)からコンブアレ監督に交代して臨んだ今季は、第35節終了時点で11位と低迷。物足りないシーズンだったが、このフランス杯優勝で何とか面目を保ち、来季のヨーロッパリーグ出場権を獲得した。

 今季限りで引退か、来季も現役続行かが取り沙汰される主将のクロード・マケレレは、この試合フル出場。37歳の年齢をものともせず、120分間走りつづけた。終盤にエキサイトした両軍の選手がもみ合う場面では、自軍の選手を叱責して混乱をおさめるなど、見事にキャプテンシーを発揮した。

 表彰台で高々とトロフィーを掲げたマケレレ。レアル・マドリーやチェルシーで数々のタイトルを獲得してきたが、フランス杯は初めて。加えてフランス国内でのタイトルは、ナントでリーグ優勝を果した1995年以来15年ぶりとなった。

 マケレレにとって、今回の優勝が20年にわたる現役生活の花道ともなり得るが、同時に来シーズン欧州の舞台にカムバックする意欲をかき立てるものともなるはず。今季はリーグ28試合にすべて先発で出場してまだ衰えを感じさせない。本人は進退についてシーズン終了までコメントしないとしているが、どうなるか注目される。