日本生産性本部が今年の新入社員を対象に実施した新入社員意識調査結果によると、第1志望の会社に入社できた新入社員が6年ぶりに減少に転じたことが分かった。一方、今の会社に一生勤めたいと考えている新入社員は過去最高となった。

 入社した会社を「第1志望」とする回答は71.5%(前年比5.4ポイント減)で、2004年以来6年ぶりに減少に転じた。「第2志望」は14.3%、「第3志望」は6.6%、「その他」は7.6%だった。なお、「第1志望」に入社できた割合が過去最低だったのは2000年の50.5%。

 会社を選ぶ基準で最優先としたのは、「仕事に魅力を感じた」が最多で37.1%。次いで、「経営・業績の安定」14.9%、「社員・社風に魅力を感じた」11.8%となった。

 転職について聞いたところ、「今の会社に一生勤めようと思っている」とする回答が57.4%。2000年の20.5%からほぼ一貫して上昇を続け、過去最高を6年連続で更新した。

 また、将来への自分のキャリアプランについて「社内で出世するより、自分で起業して独立したい」という質問に対して、「そう思う」「そう思わない」の二者択一で聞いたところ、「そう思う」とする回答が7年連続で減少し、過去最低の12.8%。

 同調査は、今年の新入社員1908人から回答を得た。

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