ビジャレアルでペジェグリーニ監督の下で4年間プレーした元フランス代表のピレスがR・マドリーで直面している恩師の状況についてコメントを残した。ペジェグリーニ監督はビジャレアルを指揮していた時代、自らが望むコンセプトとフットボール哲学をチームに浸透させ、中堅クラブをヨーロッパレベルのクラブへと成長させていた。

 ペジェグリーニ監督の哲学の一つとして、ある特定の選手を中心としてチームを作るのではなく、チーム全体を考え特別扱いを許さないというのがあった。当時、ビジャレアルにはゲームメイク役としてリケルメが所属していたが、自分勝手な行動をみせるリケルメと対立。結局、リケルメはビジャレアルを退団している。「リケルメと同じようなことがR・マドリーで起きている」とプレスは言う。

 小さなクラブで全権を掌握していたペジェグリーニ監督だが、今は世界一、二を争うビッククラブで起こる問題。「ペジェグリーニはR・マドリーに行けばこういった問題に直面することは分かっていた。彼にとっては難しい状況だが、もしかするとグティを許さざるを得ない状況になるかもしれない」とピレスは言う。選手の権力が監督よりも上回ってしまうとも言われるR・マドリー。数々の名匠と呼ばれた監督がこれに耐えられずにシーズン途中で去って行った。R・マドリーをなんとか変えようともがくペジェグリーニ監督。ビジャレアルの時のようなフットボールはビッククラブでも見せられるのだろうか。

(スペイン通信)