この夏、移籍問題に揺れたうえ、内転筋痛で本格的な始動が遅れるバイエルン・ミュンヘンのフランク・リベリ。レキップ紙によると、今週からチームに合流し、徐々に回復に向かいつつあるという。

 移籍騒動のせいでファン・ハール新監督との確執も取り沙汰されたリベリだが、その指揮官から新しいポジションを提案され、モチベーションを高めているようだ。ビルト紙が報じている。

 ファン・ハール監督がリベリに求めたのは、これまでのサイドアタッカーからトップ下センターへのポジション・チェンジ。フランスでは「10番」と呼ばれる指令塔役だ。

 リベリは「攻撃ならどんな役割でもOKだ。今度は“10番”に挑戦してみるよ。もしクラブでこのポストがうまくいけば、フランス代表でだって可能性はある」とまんざらでもないようす。ただしフランス代表では、この役を目下絶好調のグルキュフ(ボルドー)が負っており、ドメネク監督がどういう反応を示すかはわからない。

 「このポジションならもっと得点もできるだろうし、とくにチャンピオンズリーグでは注目も集められるだろう。バロンドールのためには重要だ」と貪欲さも見せる。リベリが敬愛するジダンや、“将軍”プラティニ(現UEFA会長)など、フランスのかつてのバロンドール受賞者がつとめたポジションで名実ともにトッププレーヤーになれるか―。熱望したレアル・マドリー移籍が叶わなかったリベリにとって、これが今季の新しいテーマとなった。