10年ぶりにプレーオフからチャンピオンズリーグに参戦、19日の第1戦でアンデルレヒト(ベルギー)を5―1で下して好発進したリヨン。その原動力は今季から加入した新戦力4人に負うところが大きい。

 ベンゼマとジュニーニョを失ったリヨンは、FWリサンドロ・ロペス、MFミッシェル・バストス、DFアリー・シッソコ、FWバフェティンビ・ゴミスを獲得し、合計7000万ユーロ(約93億8000万円)の巨額を費やした。

 ライバルのマルセイユも積極的に補強を行なったが、出費はリヨンの半分に抑えている。バストス(1800万ユーロ)とゴミス(1500万ユーロ)のために払った移籍金は、中堅クラブ(リールとサンテティエンヌ)の選手につけた値段としては高すぎる、と批判的な反応が多かった。

 リサンドロの移籍金2400万ユーロは、フランスのクラブが支払った移籍金としては過去最高額だった。

 大勝した19日の試合後、オラス会長は補強が功を奏したことに気をよくして、レキップ紙に「ポルトからリサンドロを獲得するには、どんなリスクでも冒す必要があった。(移籍金が)法外な値段だと言う人もあったが、あのときバルセロナは3000万ユーロ(約40億円)のオファーを出していたんだ」と舞台裏を明かした。

 リサンドロ本人はリヨン入りについて、カナル・プリュス局のインタビューで「名前は挙げないが、他のクラブからもオファーはあった。自分をいちばん必要としてくれるチームに行きたかったから、迷わずリヨンを選んだ」と答えている。

 オラス会長はまた、移籍市場のしめきりとなる今月末までに新たな選手を獲得する可能性も仄めかした。パトリック・ヴィエラ(インテル)の名前がたびたび取り沙汰されてきたが、「クロード(・ピュエル監督)次第」と答えるにとどめている。ただしピュエル監督のほうは、これ以上の補強にあまり乗り気でないようだ。