15日付のレキップ紙によると、リールのブラジル人MF、ミシェル・フェルナンデス・バストス（25）のリヨン移籍が合意に達した模様だ。4年契約で移籍金は1800万ユーロ（約23億4000万円）。16日午前にもメディカルチェックの後、正式に入団が発表される見通しだ。

　バストスは昨季リーグ・アンのベストイレブンに選ばれた攻撃的MF。37試合出場で14ゴール、11アシストという成績は、数字的にはMVPを獲得したヨアン・グルキュフ（ボルドー）を上回る。フリーキックも得意で、退団したジュニーニョの後釜が務まるのは、リーグ・アンではほかに見当たらないほどの逸材だ。当初バストスに関心のない素振りを見せたリヨンだったが、それも独特の駆け引きだったことがわかる。

　リヨンはこれで、ベンゼマ、ジュニーニョの穴を、リサンドロ・ロペス（ポルト）とバストスで見事に埋めたことになる。さらにリーグ得点王のジニャック（トゥールーズ）獲得もあきらめていない。リヨン行きを希望するジニャックは先週末の練習を欠場する強硬策に出ている。13日には再びチームに合流したが、クラブはジニャックの心情を理解し、あえて咎めずにおいた。セイドゥー会長はリヨンからの1500万ユーロという新たなオファーも拒絶している。

　リヨンはまた、昨年800万ユーロでニースに出し11ゴールと成長したFWロイック・レミ（22）を1500万ユーロで買い戻す方針だ。同世代のアントニー・ムニエ（21）を付ける提案も行なっている。

　加えてリヨンは、ACミラン入りが土壇場のメディカルチェックで撤回（ミラン側の発表では歯の問題が原因）されたポルトのDF、アリー・シソコ（21）にも、ポルトの要求額に合致する1500万ユーロを提示したとされる。シソコはセネガル系のフランス人。フランスでは2部のグーニョンでプレーしたことがある。ユベントス移籍が噂されるグロッソに代わる左サイドバックとして期待がかかる。

　これらすべての移籍が成功すれば、リヨンには昨年以上の戦力が揃うと言っても過言ではない。