去年友人を助けようとして頭にナイフを刺されてしまった少年が、今年になって病院を無事に退院し、学校に通い始めたようです。発見時、少年の頭には刃渡り5インチ(約12.7センチ)のナイフが刺さったままの状態で、一刻の猶予も無い状態だったとのこと。

通常であれば、頭に刃渡り約13センチもあるナイフが突き刺されば、即死してしまいそうに思いますが、完治していないとはいえ無事に生還できたのはかなり強運の持ち主とも言えます。

詳細は以下より。
Teenager survives after knife plunged five inches into skull - Times Online

Daily Express | Express Yourself :: How could anyone survive this?

The incredible X-ray that shows a five-inch knife wedged into a teenager's skull... and he survived | Mail Online

2007年11月に当時15歳の少年はバス停で友人が強盗(3人組)に襲われているのを目撃し、助けようとした時にナイフで刺され重傷を負ったとのこと。少年は胸、肩、額に刃渡り5インチ(約12.7センチ)のナイフで数カ所刺され、また額にナイフが刺されたままになっていたようです。

襲われていた友人は同月28日に元の生活に戻っていましたが、頭にナイフを刺された少年は重傷で約10ヶ月間も入院していたようです。今年になって少年は無事退院し大学に通い始めたようですが、神経にダメージを受けたため、今でも通院しなければいけないようです。

これが、少年の頭にナイフが刺さっているときのX線写真。完全に頭にナイフが刺さっています。


しかし、なぜ頭にナイフが刺さったにもかかわらず生還できたのでしょうか。上記X線写真では脳にまで刺さっているように見え、生存の可能性が非常に低く、助かったとしても重度の脳障害を起こしていそうに感じます。そこで次の正面からの写真を見て見ましょう。

正面から見たX線写真。


上記写真を見てみると、ナイフの側面がくっきり見えます。まっすぐ刺さっていれば、このように側面は見えません。要するにナイフは脳まで届いておらず、頭がい骨の表面を伝って刺さっていたようです。しかしこの状態でも非常に危険な状態で、もし現場で医者でない人がナイフを抜こうとしていたら、助からなかったとのこと。

現場に犯人グループの1人が帽子と携帯電話を落としていったため、DNA鑑定などから持ち主を割り出し、犯人グループの1人が逮捕されたとのこと。逮捕された犯人は17歳の少年で殺人未遂などの犯行で有罪判決がほぼ確定のようです。残り2人の犯人に関しては、警察が行方を追っています。

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