ドリカム初のインスト・アルバム配信スタート!収録曲「ここからだ!- Instrumental featuring Yoshiaki Mutoh -」MV公開

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DREAMS COME TRUE最新アルバム『THE BLACK ◯ ALBUM』を、縁の深いミュージシャン達によってインストゥルメンタル化した『THE BLACK ○ ALBUM - Instrumentals -』の配信がスタートした。

■ドリカムと縁の深いスーパーミュージシャンが吉田美和メロディーやアドリブを新たにレコーディング

海外で注目を集めるJ-Fusionを筆頭に、盛り上がりを見せるインストゥルメンタル・ミュージック。そんな中、DREAMS COME TRUEの最新アルバム『THE BLACK ◯ ALBUM』全収録楽曲を、インスト・アレンジに変換した『THE BLACK ○ ALBUM - Instrumentals -』が、『DREAMS COME TRUE CONCERT TOUR 2026 THE BLACK ◯ ALBUM』完走を記念して、9月27日20時より配信がスタート。

元タワー・オブ・パワーでトランペットの名手 グレッグ・アダムス、NEW YORKのレジェンド・セッション・ギタリスト デヴィッド・スピノザをはじめ、DREAMS COME TRUEと縁の深いスーパーミュージシャンによって吉田美和の詩を歌うかのように奏でるメロディーやアドリブを新たにレコーディングしたこの作品は、『THE BLACK ○ ALBUM』のマルチバースアルバムと言える内容となっている。

そして全編アニメーションで構成された“ドリカム史上もっともユニークな”MVを、「ここからだ! - Instrumental featuring Yoshiaki Mutoh -」として新たなバージョンを公開。武藤良明の奏でるラテン・ロックの情熱的なグルーヴ、ジャズ・フュージョン系の超絶テクニカルなサウンドがモノクロの映像と相まって、オリジナルの「ここからだ!」のMVとはまた違った世界観を魅せてくれる。

■『THE BLACK ○ ALBUM - Instrumentals -』公式楽曲解説

タイトルが示すとおり、オリジナルアルバム『THE BLACK ○ ALBUM』を全編インストゥルメンタルにしたものが、このアルバムだ。

しかし、話は単純なようでいて、実はそうではない。

というのも、なぜアルバムを丸ごとインストゥルメンタルにしたのか、その意図を探っていくと、そこにはアーティストにとって“アルバム(自分たちの音楽)”というものがどれほど大切な作品か、ということが見えてくるからだ。

まず前提として、ただアルバムをインストに置き換えた、というものではない。それは、各収録曲のタイトルに記されている参加ミュージシャンの名前を見れば明らかだ。武藤良明(Gt)や本間将人(Sax)といった、ツアーメンバーが参加しているだけでなく、「東京 magic hour」にはデヴィッド・スピノザ(Gt)、「BEACON」にはグレッグ・アダムス(Tp)が彼らにしかできないプレイでそれぞれの曲を再解釈している。

特に目を引くのが、スティールパン奏者の伊澤陽一の存在で、楽曲に独特の奥行きと浮遊感をもたらしている。制作を主導した中村正人によれば、スティールパンを入れることは最初からイメージとしてあったのだという。

「僕はジャコ・パストリアスのソロ作品が好きで、彼はスティールパンを積極的に取り入れてるんですよね」

ウェザー・リポートなどで活躍したジャズ/フュージョンのベーシストとしてあまりに有名なジャコは、名作『Word of Mouth』(1981年)などにおいてスティールパン奏者のオセロ・モリノーを起用している。そうした音楽的影響を素直に表現している点もまた、このインスト作品の貴重なところと言えるし、DREAMS COME TRUEのアルバムとして出来上がった音楽を、それをつくった本人がさらにその領域を拡大してみせることが何より面白いチャレンジだ。そこには、ドリカムの音楽を構成する様々な要素のうちの、なかでもコアにあるものが透けて見えるような気がする。

「今、J-Fusionが世界中でバズってますけど、元々僕はクロスオーヴァー/フュージョンマニアなので、こういうインストゥルメンタルってすごい楽しいんですよね」
そして、中村が最も重要なコンセプトとして挙げたのが、主旋律を担うフィーチャリング・プレーヤーが、いかに吉田美和が歌うように奏でるか、ということ。それを全ミュージシャンにオファーしたのだそうだ。

「彼らが吉田美和の歌唱を最高レベルで解釈しながら、なかにはピッタリ合わせる人もいれば、グレッグ・アダムスのようにミニマルな表現で吉田美和の歌の世界を表現する人もいて、各プレーヤーの個性が感じられます」

吉田美和が歌うように奏でる――そこで浮かび上がってくるのが、吉田美和がいかに音を捉えているか、という感覚の部分だ。常々彼女が言っていることではあるが、ひとつの音を彼女は線ではなく円(または球体)として捉えており、一音のなかで微妙な揺らぎがまるで残像のように歌唱に現れる。そこが、彼女の書く深い詩世界と呼応し、聴き手の心の奥底にまで歌を届ける原動力になっている。

そういった意味でも、先ほど触れた中村の音楽的バックボーンから見えてくるドリカムの音楽の正体という話と共通して、吉田美和のヴォーカルと音の捉え方というドリカムをドリカムたらしめている最も重要な側面からも我々はドリカムを理解することができる1枚となっている。
吉田自身もリスナーとして、この作品を楽しんでいるのだと言う。

「それぞれの人たちの解釈の仕方とかがすごく楽しい。グレッグなんて、そんなに勢いよく吹いてるわけじゃないのに、すごい説得力なのはなんだろう?って。わあ、いい!としか言えないあの感じがこの作品には詰まってるんですよね」

また、ストリングスをメインにした楽曲、例えば「Kaiju」では、こんなところをポイントとして挙げてくれた。

「歌のメロディーっていうのは、ピアノの鍵盤では表現できない経過音(※ある音から次の音へ移る途中を、なめらかにつなぐために入れる音)があって、弦楽器だとそれが出せるんですよね。演奏者の方々が、(原曲の歌を)すごくよく聴いてくれて、ちゃんとこの音を経過してくれたんだっていうことに感動しました」(吉田)

繰り返して言うと、この『THE BLACK ○ ALBUM - Instrumentals -』は、オリジナルアルバムを単にインストに置き換えただけのものではない。オリジナルのコンセプトである“ブラックホール”を含む宇宙空間になぞらえて言えば、これは『THE BLACK ○ ALBUM』のマルチ・ヴァース的作品なのだ。『THE BLACK ○ ALBUM』を起点にして、初回限定「THE BLACKドリカムDISCO盤」に付属するNight Tempoがアルバム収録曲をディスコヴァージョンにリアレンジしたREMIX CD、3月から9月まで行われていた全国アリーナツアー、そして今回のインストゥルメンタル盤と、作品世界は拡張していく。アルバムというものがアーティスト、リスナーにいかに豊かなものをもたらすかということがよくわかる。そしてその拡張していく様子がDREAMS COME TRUEの辿ってきた道のりと重なり合っているようにも見える。

「ドリカムにしかできないんじゃないかなっていうアルバムになりました」

中村が自信を見せるのも頷ける1枚だ。

TEXT BY 谷岡正浩

■リリース情報

2026.09.27 ON SALE
DIGITAL ALBUM『THE BLACK ○ ALBUM - Instrumentals -』