日テレNEWS NNN

写真拡大 (全9枚)

台風25号の影響はこんなところにも出ていました。

千葉県匝瑳市九十九里浜の海岸に打ち上げられたクジラで、近隣住民の方が撮影した画像。千葉県によると、19日に漂着した体長およそ17メートルのナガスクジラですが、台風で波浪警報が出たため、いまも「詳しい調査ができていない」ということなんです。また、ある危険性が指摘されていて、県が「近づかないように」と規制線を張って呼びかけているということです。小栗泉・日本テレビ特別解説委員が解説します。

■「近づかないで」メタンガスなどたまり“爆発”も

クジラの生態に詳しい日本鯨類研究所の安永玄太研究主幹も指摘するのが「爆発」の危険性です。死んだクジラは体の中にメタンガスなどがたまり、ごくまれですが爆発が起こる可能性があるということです。

また、感染症のリスクもあるため衛生上、防護服などをつけずに近寄るのは危険です。そのほか、波などで死んだクジラが想像しないような動きをしてつぶされるなどの危険もあるため、自治体の指示に従い「絶対に近づかないでほしい」ということです。

もう一つ、クジラが漂着して死んだ場合、自治体が悩まされるのが「処理の方法」です。

安永さんによると、死んだクジラについては(1)焼却する(2)埋却する(3)海に沈める(海底沈下)(4)骨格標本にするといった方法があげられますが、「骨格標本」にされるのは博物館などが「引き取る」と手をあげた場合に限られるということで、ケースに応じて、漂着した海岸を管理する自治体が判断することになります。

■3年前、大阪湾に迷い込んだ「淀ちゃん」の場合は…

--数十トンもあるクジラの処理はかなり大がかりになりますね。

処理に多額の費用がかかることも問題になっていまして、覚えている方も多いかもしれませんが、今から3年前に大阪湾に迷い込み「淀ちゃん」という愛称で呼ばれたマッコウクジラがいました。

その後、このクジラは淀川の河口付近で死んだことが確認され、船で沖合まで運ばれたのちに海に沈められたのですが、この時にかかった費用はおよそ8000万円でした。

さすがにこの時の8000万円は「高すぎる」のではないかと問題になり、外部の専門家から、交渉などで「最大およそ1400万円減額できる余地があった」という指摘も出ています。

それでも、死んだクジラの処分には数千万円単位の費用がかかることもあるということで、今回、九十九里で打ち上げられたクジラについて、千葉県の担当者は、これまでにあまりケースがなく「費用がどのくらいかかるのか予想がつかない」。詳しい調査の時期についても「未定」で、「(クジラの)ガスがいつ抜けるか、専門家に相談してから決めることになる」と困惑している様子でした。

(9月22日放送『news zero』より)