金融教育家の塚本俊太郎氏が、YouTubeチャンネル「塚本俊太郎の金融リテラシーチャンネル」にて動画を公開した。本動画では、金利3%時代に直面する退職世代に向けて、まとまった資金を手にした際に陥りがちな失敗と、その具体的な回避策を解説している。

塚本氏はまず、退職金が振り込まれた直後は長年の勤労への達成感から「気が大きくなる」と指摘。そのままの勢いで使い道を決めてしまうと、4つの失敗に足を踏み入れる危険性があると語る。1つ目と2つ目の失敗として、事前の生活費計算を行わずに家のフルリフォームや世界一周クルーズへ多額の資金を投じることや、知識のない新たな投資法へのチャレンジを挙げた。

特に多くの人が悩むのが、3つ目の「住宅ローンの一括返済」である。塚本氏は「返すか投資するかは、2つを比べて決める」と断言。現在支払っている住宅ローンの金利と、個人向け国債で運用した際の税引き後利回りを比較する手法を提示した。住宅ローンの金利が国債の実質利回りを上回っていれば返済が有利であり、下回っていれば手元に残して運用する方が有利になるという明確な判断軸を示している。同時に、一括返済によって手元資金が枯渇するリスクや、団体信用生命保険の保障が消滅するデメリットにも言及した。

4つ目の失敗として、金融機関からの提案をそのまま受け入れる危険性を解説。例えば、年率12%といった高金利を謳う「退職金プラン」であっても、適用期間は3ヶ月に限られ、セットで購入させられる投資信託の手数料が受け取る利息を上回るケースが多いと指摘。「利息より手数料の方が高い」という実態を明かした。さらに、不動産投資や暗号資産、SNSを介した投資詐欺の被害が拡大している現状についても、実際のデータを交えて注意喚起を行っている。

退職金という大きな資金を手にした際、一時的な感情や表面的な高い利回りに惑わされて使い道を決めるのはリスクを伴う。塚本氏が解説した数字に基づいて比較検討するといった手順は、金利が変動する時代において自身の資産を守るための重要な知識である。

チャンネル情報

元金融庁金融教育担当で、現在は金融教育家の塚本俊太郎です。 このチャンネルでは、普通のひとが学ぶべきお金の知識・判断力(金融リテラシー)について発信しています。金融リテラシーの柱は、家計管理、ライフプランニング、資産形成の3つ。金融リテラシーを身につけて、お金を賢く活用しましょう。 毎週水曜18時に動画アップ予定です!