「緑茶」は新茶と2番茶どちらが”カフェイン量”が多いかご存じですか?管理栄養士が解説!
緑茶にカフェインレス商品はある?水出しにするとカフェイン量はどう変わる?気になる疑問を解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「緑茶」は煎茶と抹茶どちらが”カフェイン量”が多いかご存じですか?管理栄養士が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修管理栄養士:
大隅 加奈子(管理栄養士)
管理栄養士取得後、特定保健指導や病院で栄養管理・栄養指導・給食管理に従事し、現在はフリーで活動中。イベントやセミナーに参加し、みなさまの食生活のお悩みに応えられるよう努めています。
「緑茶」とは?

緑茶は、茶樹の芽葉を原料とした不発酵茶です。製造初期に蒸気や加熱で酸化を防ぐことで、鮮やかな緑色と爽やかな香りが生まれます。日本では主に蒸し製で作られ、代表的な種類に玉露、抹茶、煎茶、番茶、ほうじ茶、玄米茶などがあります。釜で炒って作る釜炒り茶は、香ばしくすっきりした味わいが特徴です。緑茶は種類や淹れ方によって味、香り、含まれる成分が変わります。
八十八夜は立春から88日目、例年5月2日頃にあたる茶摘みの目安です。この時期に摘まれる新茶は、一番茶とも呼ばれ、香り、甘味、旨みが豊富です。若い芽にはテアニン、ビタミンCなどが含まれ、旨みと渋みのバランスがよいのが特徴です。地域により収穫時期は異なり、4月上旬から5月頃に店頭に並びます。
緑茶のカフェイン量は?

カフェインは感受性の個人差が大きく、国内外で1日摂取許容量等の指標値は設定されていません。公的機関によると、カフェインは、コーヒー豆や茶葉、カカオ豆、ガラナなどに含まれる天然の苦味成分で、アルカロイドの一種です。これらを原料としてつくられたコーヒーやお茶などの飲料に多く含まれています。また、添加物としてコーラなどの清涼飲料水などに苦味料として使われたり、医薬品など医療分野にも利用されています。
緑茶のカフェインは、栽培方法や製法、種類、淹れ方によってその量が変わってきます。
ここでは、緑茶100mlあたりのカフェイン量を紹介します。()内は抽出前の茶葉のカフェイン量です。※日本食品標準成分表(八訂)参照
種類でカフェイン量は変わる?
緑茶に含まれるカフェイン量は、茶葉の種類や栽培方法、製法、淹れ方によって大きく変わります。
不発酵茶には、玉露0.16g(3.5g)抹茶3.2g煎茶0.02g(2.3g)釜いり茶0.01g番茶0.01g(1.9g)ほうじ茶0.02g(1.5g)玄米茶0.01g などがあります。
発酵茶には、ウーロン茶0.02g紅茶0.03g(2.9g)があります。
カフェインは新芽に多く含まれるため、玉露や抹茶のように若い芽を使うお茶はカフェイン量が多く、成熟した葉を使う番茶は少なめです。さらに、玉露や抹茶は日光を遮って育てる「遮光栽培」によりカフェインが残りやすく、緑茶の中でも特に含有量が高いのが特徴です。
一方、ほうじ茶は煎茶や番茶を強火で焙煎して作られるため、加熱の過程でカフェインが揮散しやすく、含有量は比較的少なくなります。
また、同じ茶葉でも抽出温度によってカフェイン量は変わります。カフェインは高温で溶け出しやすいため、90℃以上のお湯で淹れると抽出量は増えます。反対に、水出しでは半分以下、氷水ではさらに少なくなることが確認されています。
新茶と二番茶以降でカフェイン量は変わる?
緑茶に含まれるカフェイン量は、収穫時期によって大きく変わります。一般的に、新茶(一番茶)は二番茶以降に比べてカフェイン量が多いことが知られています。カフェインは植物が外敵から身を守るために作り出す成分で、特に柔らかい新芽に多く含まれます。さらに、冬の間に蓄えられた栄養が春の最初の芽に集中するため、新茶はさまざまな栄養成分が豊富でカフェイン量も高くなる傾向があります。
二番茶が収穫される頃には気温が上がり、茶葉の成分構成が変化します。アミノ酸が減少しカテキンが増えるなど、茶葉の成熟が進むことで、カフェイン量は相対的に低くなることが多いとされています。
三番茶や秋冬番茶になると、さらに葉が成熟し、繊維質が増えるため、カフェイン量は一番茶・二番茶よりも少なくなる傾向があります。特に秋冬番茶は成長が進んだ硬い葉を使うためカフェインは比較的少なめで、渋みのもととなるカテキンが多くなるのが特徴です。
このように、茶葉の成長段階や季節による環境の違いがカフェイン含有量に大きく影響しています。カフェインを控えたい場合は、二番茶以降や秋冬番茶を選ぶことで自然と摂取量を抑えることができます。
緑茶にカフェインレスやノンカフェインはある?

緑茶の茶葉は、カフェインを含む「茶の木」から作られるため、通常の茶葉には天然のカフェインが含まれています。しかし近年の技術により、カフェインを90%以上除去した「カフェインレス(デカフェ)」や限りなくゼロに近づけた「カフェインゼロ」などの商品も市販されています。一方で、「ノンカフェイン」は原料にカフェインを含まないものを指しますが、緑茶の茶葉はカフェインを含むため、一般的にノンカフェインには分類されません。
日本では食品の安全基準に基づいて製造・販売されていますが、妊娠中や授乳中の方、カフェインを控えたい方は、カフェイン除去方法や残存量など商品によって異なるため表示を確認して選ぶことが大切です。
ティーバッグタイプや粉末タイプ、ペットボトル飲料など種類も豊富で、目的や好みに合わせて選べるのも魅力です。
なお、緑茶以外でカフェインを含まない飲み物には、麦茶やルイボスティー、黒豆茶、そば茶などがあります。
緑茶を水出しするとカフェイン量はどうなる?

緑茶は淹れ方によってカフェインの抽出量が大きく変わると複数の研究で示されています。
冷蔵庫温度(約10℃)で淹れた水出し緑茶は、熱湯抽出に比べてカフェインが約半分(約50%)に減少し、さらに、氷水(0~1℃)で淹れると、カフェインの抽出量はさらに低下し約80%減となります。
カフェインは温度が高いほど溶け出しやすい性質があります。一方、うま味成分であるテアニンや渋みの弱いEGC(エピガロカテキン)は低温でも抽出されやすいため、水出し緑茶は、甘くまろやかで渋みの少ない味わいになります。
そのため緑茶を水出しするとカフェイン量は約50~80%減らすことができ、妊娠・授乳中の方やカフェインに敏感な方、渋みが苦手な方、夜に緑茶を飲みたい方などには取り入れやすい方法の一つです。
「緑茶のカフェイン量」についてよくある質問

ここまで緑茶のカフェイン量について紹介しました。ここでは「緑茶のカフェイン量」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。
緑茶のカフェイン量はどのくらいですか?
大隅 加奈子
緑茶のカフェイン量は種類によって大きく異なり、玉露や抹茶は特に多く含まれます。
緑茶のカフェイン量は、種類によって大きく異なります。一般的に飲まれる煎茶は、コーヒーの約3分の1程度のカフェイン量とされています。一方で、玉露や抹茶は、栽培方法や淹れ方によっては、抹茶はコーヒーと同程度かそれを上回る場合があります。また、玉露も比較的多く含むことが知られています。カフェインといえばコーヒーを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、種類によっては緑茶にも多く含まれます。緑茶にはテアニンも含まれているため、コーヒーに比べて刺激が穏やかに感じられることがあります。体質や飲むタイミングに合わせて上手に取り入れることが大切です。
緑茶を飲むと寝つきに影響しますか?夜に飲んでも大丈夫でしょうか?
大隅 加奈子
カフェインに敏感な方は夜の緑茶が寝つきに影響することがあります。ほうじ茶や水出し緑茶など、カフェインが少ない種類を選ぶのがおすすめです。
緑茶にはカフェインが含まれるため、カフェインに敏感な方は夜に飲むと寝つきに影響することがあります。一方で、緑茶にはテアニンというアミノ酸も含まれ、リラックスに関係する働きがあるとされています。テアニンには、カフェインの刺激を和らげ気持ちを落ち着かせる作用が期待されています。夜に飲んでも大丈夫かどうかは、体質や選ぶお茶の種類によって異なります。ほうじ茶・番茶・玄米茶・水出し緑茶などはカフェインが少なめで、夜でも取り入れやすいお茶です。カフェインの影響には個人差があり、その日の体調によっても変わることがあります。ご自身の状態に合わせて、無理のない範囲で楽しむことが大切です。また、カフェインを避けたい場合は、カモミールやミントなどのハーブティーのようにカフェインを含まない飲み物を選ぶのも一つの方法です。
編集部まとめ
緑茶は栽培方法や製法、抽出温度、季節などによってカフェイン量や含まれる成分、また、旨味・甘味・渋味といった味わいも大きく変わる奥深い飲み物です。
季節や気分に合わせてさまざまな味わいを感じながら、日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
緑茶にはカテキンやテアニンをはじめとする、健康との関連が研究されている成分が含まれています。これらの成分は脂質代謝や血糖値、ストレス、集中、体脂肪、血圧、抗酸化など多様なテーマで研究が行われています。こうした成分は「機能性表示食品」や「特定保健用食品(トクホ)」の成分としても利用されています。「体脂肪に関する研究」「コレステロールに関する研究」「食後の血糖値に関する研究」「血圧の維持に関する研究」など、近年では、ペットボトル飲料をはじめ、ガムや飴、菓子類などのさまざまな食品のパッケージで見かけるようになりました。
特定の食品の食べ過ぎ・飲み過ぎは避けるべきですが、目的やライフスタイルに合わせて上手に取り入れてみましょう。
「緑茶」と関連する病気
「緑茶」と関連する病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
循環器内科の病気
心血管疾患
脂質異常症脳神経内科の病気
脳血管疾患
認知症内科の病気
糖尿病貧血水中毒
「緑茶」と関連する症状
「緑茶」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
不眠
胃痛
悪心
動悸めまい振戦
頻脈
不安感
参考文献
食品成分データベース|文部科学省
食品に含まれるカフェインの過剰摂取について|消費者庁
特集1緑茶⑴⑵|農林水産省
