八村のプレッシャーに苦しんだヨ・ジュンソク(右)【写真:羽鳥慶太】

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5年ぶりに日本での代表戦、八村塁はチームトップの22得点

 バスケットボール男子日本代表は15日、東京・有明アリーナで韓国代表との強化試合「買取大吉カップ2026」を戦い、88-68で快勝した。NBAクリッパーズの八村塁が2021年の東京五輪以来、約5年ぶりに日本での代表戦に登場し、両チーム最多の22得点と格の違いを見せた。対戦した韓国代表からも「うますぎる」「次元が違う」と驚きの声が上がった。

 八村は開始わずか15秒、得意のミドルシュートで先制点をもたらすと、その24秒後には河村勇輝のパスから3ポイントシュートを沈めた。2分弱で8得点を挙げ、日本のペースを作った。ボールを持っただけでスタンドからは歓声が起き、場内の視線を独り占めにした。

 3ポイントシュートは6本中3本成功。守備でもゴール下での強さが際立った。その恐ろしさを誰よりも感じたのが、韓国代表の24歳、ヨ・ジュンソクだ。現在はNBA入りを目指し、米シアトル大でプレーしている。この試合ではマッチアップする機会が多かった八村を「私が夢見る舞台でプレーしている人なので……」とみている。戦ってみて、何を感じたのか。

「たくさん学ばなければいけないと思ったのですが、実際見てみるとすごくうまいですし、シュートもすごく良くて……。とにかく余裕があるんです。学ぶところが本当に多い選手だと思います」

 韓国代表としても、八村と河村のNBAコンビへの対策はしっかりしてきたのだという。ただ実物は、想像を超えていた。八村とのマッチアップについても「私がプレッシャーをかけなさすぎた気がします。明日はもう少しプレッシャーを強くかけて、できるだけシュートを打たせないようにしないといけない」と反省しきりだ。

「すごく余裕が」「何か次元が違う…」八村の異質感に驚く韓国選手

 NBA組の合流で盛り上がる日本代表と対照的に、韓国代表は今回、昨季Bリーグの長崎でプレーしたイ・ヒョンジュンや、今季大阪に加入するソン・ギョチャンら、主力を欠いた状態だ。ヨ・ジュンソクも「新しい環境で、選手同士が少し緊張していたと思います。序盤の守備が物足りなかった。それで日本に勢いをつけられてしまいました」。日本の選手との差というよりも、韓国の試合運びに問題があったと考えている。

 また19歳のエディ・ダニエルは八村とのマッチアップに「実際に現在NBAで活躍している選手なので、伝わってくるエネルギーや選手自体のレベルが違った。攻撃やシュートとプレーしている時も、すごく余裕があるように見えました」と驚きを隠さない。

 21歳のガード、カン・ソンウクも「観客が多い中でも余裕がある姿を見せていたように思いました。レイアップを打つ時も何か次元が違うというか……」と、韓国の選手に絡まれてもなお、自分のスタイルでプレーできる姿に驚いていた。

 カン・ソンウクも、ヨ・ジュンソクと同じように韓国のプレッシャーが弱く、日本を自由に動かせてしまったのが敗因だと見ている。そして攻撃面でも「逆に日本の選手がプレッシャーをしっかりかけてきて、僕たちのパターンに持ち込めなかったのがすごく心残りです。ただその中でも、後半は選手が執念を見せて挽回し、守備とリバウンドのエネルギーが上がった」と振り返る。実際に第4Qだけを見れば、韓国が22-14と上回った。

 現在日本の世界ランキングが22位なのに対し、韓国は57位と大きな差がある。ただ共に今月下旬に始まるFIBAワールドカップアジア地区2次予選ではグループFに入っている。両国の対戦はすでに終了しているものの、本選進出をかけたライバルでもある。16日の第2戦では、韓国の“八村対策”にも注目が集まる。

(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)