脳科学者の茂木健一郎氏が自身のYouTubeチャンネルで「夏はボーッとして、そのあとハッとしよう。」を公開した。動画では、ルーティンに追われる現代人に向けて、夏に「ボーッとする時間」を作ることの脳科学的な意義と、そこから生まれる新たな活力について提言している。

動画冒頭、茂木氏は夏休みを楽しむ子どもたちに触れつつ、大人にとっても有意義な夏の過ごし方があると切り出した。「夏は脳を空っぽにしてポケーッとする時間がとても大事」と主張し、脳の模型を手に取りながら解説を始める。学校や会社といった普段のルーティンから外れた時間を、数時間でも数日間でも持つことが重要だと語る。

茂木氏によれば、ボーッとすることで脳の中に「空白」が生まれ、常に自律的に活動している脳がその空白を埋めようとするという。「普段行われていない脳の活動が行われる。そうするとその中から新しいひらめきや発想が出てくる」と、意識的な思考を手放すことの効果を指摘した。

さらに、その空白の時間を過ごしていると、やがて「こんなことじゃいけない」と「ハッと気づく」瞬間が訪れるという。茂木氏はこの瞬間こそがチャンスだと断言し、「ある程度空白の時間を過ごしていないと、ハッとこんなことじゃいけないと思えない」と、意図的に立ち止まることの重要性を強調した。また、『赤毛のアン』の作中で主人公が夏休みに遊び回り、秋の新学期になってから勉強を始める描写を例に挙げ、これが人間の自然なサイクルであると語る。

終盤では、自然の中で蝶を観察したり、空を眺めたりして過ごす自身の経験も紹介。「ボーッとしている時間があればあるほどエネルギーが溜まる」と述べ、秋からの活動に向けて活力を養うようアドバイスを送った。最後は「時間がない人も数分でもいいからボーッとしよう」と視聴者に呼びかけ、動画を締めくくった。

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