治安戦略アナリストの小比類巻文隆氏が自身のYouTubeチャンネルで「【京都小6男児遺棄】から約4か月。「こどもはいらんねん」安達優季被告の発言などを元警視庁刑事が解説」を公開した。動画では、今年3月に京都府南丹市で起きた小6男児の殺害・遺棄事件について、被告の不可解な供述や元刑事の視点から見た捜査の実態、そして地域社会における防犯のあり方について鋭く問題提起している。

小比類巻氏はまず、事件の経緯を振り返った。行方不明当初、養父である安達優季被告は「学校へ送った」と説明し、自らチラシを配るなど悲劇の父親を装っていた。しかし、防犯カメラに男児が車から降りる姿が映っていなかったことや、学校からの連絡前に親族へ不在を伝えていたことなど、客観的な事実との食い違いが次々と浮上した。

逮捕後の供述について、小比類巻氏は警察の緻密な捜査を解説する。防犯カメラやスマートフォンの位置情報などの物証で完全に逃げ道を塞いだ上で、「引き当たり捜査」によって被告自身に経路や犯行場所を説明させ、供述の裏付けを取った手腕を評価した。一方で、被告が「本当の父親ではないと言われ腹が立ち、衝動的にやった」と主張している点に言及。事件前に知人へ「こどもはいらんねん」と語っていた証言との矛盾を突き、「当日のひと言だけで突発的に殺意が生まれたという供述には疑問が残る」と指摘した。

動画の終盤では、事件後に地域で進められた防犯カメラ設置費用の補助制度などに触れつつ、事後対応の限界を指摘。「犠牲を払ってからでは遅い」と警鐘を鳴らし、何も起きていない平時にこそ防犯インフラや情報共有の仕組みを構築する「危機管理」の重要性を訴えた。悲惨な事件を繰り返さないための、社会全体へ向けた強い提言で動画を締めくくっている。

チャンネル情報

元警視庁刑事・国際捜査官。1993~2023年警視庁。爆弾処理班配属後、警視庁中国語通訳を経て国際捜査官に。以降、国内外の銃器・薬物犯罪の情報収集、秘匿捜査に従事する。ほか殺人、強盗、誘拐事件などあらゆる捜査に参加。退官後、30年に及ぶ警察人生の知見を世の中へ貢献すべく治安戦略アナリストとして活動中。