《八田與一容疑者の目撃談を辿る》「生野区で声をかけられ、チャリで爆走」「背丈が酷似」事件から4年、“黒づくめにサングラス”の有力証言とは
大分県別府市で大学生2人がはねられ、死傷した事件から4年が経つ。大分県警は事件があった6月29日に合わせて、新たに八田與一容疑者(29)の2枚の新写真を載せたチラシを作成。同日、全国11都道府県で情報提供を呼びかけるビラ配りも行われた。
【写真】「目が冴えるような金髪に真っ赤なリップ…」”韓国風メイク”を施した八田與一容疑者、SNSのアイコンほか
大分県警に寄せられた情報提供の件数は、6月末でおよそ1万3000件。情報は関東圏に集中しているというが、今年の年始には大阪府で有力と思われる目撃情報があった。現地取材で浮かび上がった、"不審人物"の正体とは──。【前後編の前編】
NEWSポストセブンはこれまで長期間、雲隠れを続けるひき逃げ犯・八田容疑者の取材を続けてきた。社会人になってから全国を転々としていたという容疑者だが、なかでも2年近くを過ごした栃木県の観光地・日光にはその足跡が色濃く残っていた。
「八田容疑者は東北や関東、さらに沖縄県などの地方を転々とし、主にリゾートバイトで生計を立てていたことがわかっています。主に住み込みながら、さまざまな職場で働いていた。母親の住む大分県に移り住んだのは、2021年のことです」(キー局報道部記者)
その直前まで働いていたのが、日光のとあるツアー会社だった。会社の代表は当時の容疑者についてこう話している。
「今となっては嘘か本当かわかりませんが、面接では『研究をやっていたけど大学でうまくいかなかった』みたいに話していました。夏はラフティングのガイド、冬はスノーボードのインストラクターをやっていましたが、ラフティングの仕事の覚えが悪く、あまり任せなかった。
休みの日にマッチングアプリで知り合ったとかいう彼女を一度、職場へ連れてきたので"変わった子だな"と思ったことはあったけど、正直イメージが薄い男です。同年代の男の子と寮生活をしており、トラブルもなかったと聞いています。
彼は2シーズンほど働いて、次の冬の繁忙期が来る前に"飛んで"しまいました。電話もLINEも繋がらなくなったのですが、少し経って『未払いの給料を払ってくれ』と急に連絡がきた。突然だったので、辞めた理由は今でもわかりません」
事件後、八田にとって地縁のあるこの場所では、こんな目撃情報もあったという。70代の飲食店経営者の話。
「2024年、刑事が店に来てさ、『おたくのメニューにトンカツはありますか』って、わけのわからないことを聞いてくるわけ。聞けば、あのひき逃げの捜査をしているというんだよ。刑事曰く、『八田與一らしき男が、近くの旅館で働いているという情報があった。その男は同僚に"鬼怒川に行きつけのトンカツ屋がある"と話していて、それを調べている』ということだった。
観光業に限って言えばだけど、この街の人間は仕事さえしていれば、よそ者でも気にすることはない。あり得ない話ではないよね」
"よそ者でも目立たない街"──。それが大阪府にもある。日雇いの労働者やドヤ(簡易宿泊施設)が集まる西成区だ。
類似の事案でいえば「英国人女性殺害事件」で指名手配され、無期懲役になった市橋達也受刑者も2年半近く西成に潜伏したとされる。他者に干渉しない土地柄から、いわゆる"訳アリ"の人が集まりやすい側面もある。
「昨年末、『ABEMA NEWS』で八田容疑者が西成を紹介するYouTuber・ジョー氏を尊敬しており、以前から西成に興味を持っていたという証言が報じられました。
西成は身分証明が厳格でない仕事や宿泊先も多い。真偽不明ですが、昨年春には西成の『三角公園』の近くで似た人がいたという話もあった。周りの目を逃れやすい場所と認知している可能性は否定できない」(前出・キー局記者)
西成区ではないが昨年、こんな目撃情報もあった。場所は生野区の牛丼屋だ。近隣の飲食店従業員はこう明かす。
「夜中、サングラスで黒づくめの怪しい男が若い兄ちゃんたちにでかい声で『八田!』と声をかけられて、チャリでそれはもう猛スピードで逃げ去ったらしい。顔は見えへんかったらしいけど、背丈は一緒くらいやったって。本人やなかったら、逃げる必要ないよな」
前出のジョー氏は八田容疑者が西成を紹介するYouTube番組が好きであるとした報道を引用して、1月4日、「おい、八田!これは俺のことか!? もしそうやったら今すぐDMしてこい!」とSNSで呼びかけをした。それからさらに6日後──。
「八田與一は西成にいます!」(ジョー氏の投稿)
実際に八田容疑者は大阪に"潜伏"していたのか。関係者は八田容疑者が目撃された当時の様子について、詳しく語ったのだ──。
(後編につづく)
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