≪飯能≫「腹が減って食べ物を盗もうと…」91歳女性殺害を供述したベトナム国籍の男、在留資格なし…奪った車で“3台追突”の逃走劇

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埼玉県飯能市の山林で8月1日夜、入間市仏子の無職・丸山絹子さん(91)が遺体で見つかった事件。埼玉県警は、丸山さん宅の軽乗用車を奪って逃走し事故を起こしたベトナム国籍の男(33)を住居侵入の疑いで逮捕しており、殺人の疑いも視野に捜査を進めている。男は「腹が減って食べ物を盗む目的で侵入した」「居合わせたので首を絞めて殺した」と、殺害を認める供述をしているという。

《連続画像》「パトカーのサイレンがすごかった」全速力で走る逮捕されたとみられるベトナム人男性とすぐ後ろを追尾するパトカー、現場となった丸山さんの自宅

逮捕された男には日本国内での在留資格がなかった

事件が発覚したのは7月31日午前9時ごろ。丸山さん宅を訪れたデイサービスの職員が、本人の姿が見当たらず、玄関の鍵が開いているうえに敷地内に置かれていた軽乗用車もなくなっていることに気付いた。連絡を受けた長男が同日、狭山署へ「一人暮らしの母親の所在が分からない」と届け出て、捜査が始まった。

「丸山さんは運転免許を持っておらず、なくなっていた軽乗用車は長男名義のものでした。確認された最後の丸山さんの姿は、7月29日午後5時ごろにデイサービスの車で自宅へ送り届けられた時でした。29日夕方から31日朝までの間に事件に巻き込まれたとみられています。

7月31日午後6時すぎ、丸山さん宅から約20キロ離れた富士見市内で、警察官が軽乗用車を運転する男を発見しました。停止命令に応じず逃走した男は車3台に相次いで追突した末、車を乗り捨てて徒歩で逃走。近くの民家敷地内へ侵入したところを住居侵入容疑で現行犯逮捕されました」(全国紙社会部記者)

男には日本国内での在留資格がなかったという。埼玉県との接点は今のところ確認されておらず、警察は事件前の生活実態や、いつどのような経緯で県内に入ったのか、さらに丸山さん宅を狙った理由について慎重に調べている。

「逃走中にスマホを投げ捨てた」事故現場周辺で続いた警察の捜索

男が逃走の末に逮捕された富士見市内では、激しい追突事故の直後から大規模な警察の捜査が行われていた。

事故現場近くに住む男性は当時をこう振り返る。

「事故の音自体は聞いていませんが、パトカーが東の方へ何台も走っていったので何かあったんだなと思いました。近所の人から『歩道橋の下で車3台が追突される事故が起きた』と聞いています。

犯人は車を乗り捨てて近くの民家へ逃げ込もうとしたところを警察官に見つかって逮捕されたそうです。逃げる途中でスマートフォンを茂みに投げ捨てたらしく、翌日も警察が必死に探していました。うちにも狭山署の刑事が来て『防犯カメラを見せてほしい』と頼まれました」

一方、丸山さん宅の周辺でも事件当日の朝、不審な状況が目撃されていた。男が車を奪って逃走したとみられる時間帯、現場周辺の路上には車から落ちたとみられる部品が散乱していたという。

近隣に住む女性はこう話す。

「7月31日の朝6時半ごろ、出勤しようとしたうちの子が、階段下の道路に車用のサンシェードがぽつんと落ちているのを見つけました。誰かの車から落ちたのだろうと思っていたのですが、その後、警察の方が来て『証拠品として回収します』と持って行かれました」

さらに現場周辺では、車のミラーや三角窓の破片のような部品も落ちていたという。

「子どもたちにも慕われていた」地域に愛された91歳女性の素顔

被害者の丸山さんが暮らしていた自宅は埼玉県南西部の閑静な住宅街にあった。丸山さんは数年前に夫を亡くして以降は一人暮らしを続け、長男が時折様子を見に訪れていたという。

近隣住民の女性は丸山さんの人柄をこう語る。

「とてもお綺麗で、しっかりハキハキとお話しされる方でした。近隣トラブルなども全くなく、90代とは思えないほど受け答えもしっかりしていました。

2~3年ほど前、雪の日にゴミ捨ての帰り道で転倒して腰の骨を折ってしまい、しばらく入院されていました。退院後は足腰が少し弱くなり、介護サービスを利用しながら一人で生活を続けていました。事件のあった7月下旬頃、お宅から叫び声や物音が聞こえたことは一度もありませんでした」

また、幼い頃から丸山さんを知る50代女性も、当時を懐かしむ。

「子どもの頃から本当に優しくて気さくな方でした。家へ遊びに行くと『お菓子をおあがり』と勧めてくれて、子どもたちの面倒もよく見てくれました。危ない遊びをしている子がいると『コラ!』と叱ることもありましたし、挨拶をするといつも笑顔で返してくれました。町内会にも積極的に参加されていましたね。91歳まで一生懸命生きてきた人が、最後にこんな事件に巻き込まれるなんて信じられません」

丸山さんが行方不明となった当初、地域では不安が広がっていたという。

前出の女性はこう振り返る。

「31日のお昼ごろ、防災無線で『29日午後4時半頃から行方不明になっている』と放送されました。『91歳の丸山絹子さん、白髪で身長150センチ』と名前や特徴が流れたので、『高齢だから心配だね』と近所でも話していたんです。その後、警察の方がたくさん来ていたので『何かあったんですか』と聞くと、『今は言えませんが、ニュースを見れば分かるかもしれません』と言われました」

地域で長年親しまれてきた一人暮らしの高齢女性が命を奪われた今回の事件。丸山さんの自宅周辺には高齢者だけで暮らす住宅も少なくなく、近隣住民からは「自分の家が狙われていた可能性もあったと思うと怖い。夜に少し物音がするだけでも不安になる」と、事件が残した恐怖を訴える声が上がっている。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班