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【高市早苗vs適菜収「それでもバカとは戦え」】#7

【続きを読む】高市早苗は“クビ”を懸けて大見得も…「メディア脅し」の証拠を突きつけられても居直った

■2023年7月1日付の紙面記事を再掲載

 2025年4月末まで6年3カ月に渡り、日刊ゲンダイに掲載された人気コラム「それでもバカとは戦え」で作家・適菜収氏が指摘した不安は的中している。なぜ裏金カルトの自民党が今なお権勢を振るっているのか。なぜ弱肉強食の新自由主義がはびこるのか。なぜ暮らしは置き去りなのか。アーカイブから振り返る(年齢、肩書は当時のまま)。

  ◇  ◇  ◇

 安倍晋三が奈良市で銃撃され死亡し、1年が経とうとしている。しかし、「結局、安倍とは何だったのか?」という総括ができているようには思えない。一方で、「安倍は偉大な政治家だった」という虚像をつくりあげる動きは加速している。

 奈良県の自民党議員らでつくる有志団体は同市内の私有地に安倍の慰霊碑を設置するという。

 さらには、安倍を「神」にする動きまで出てきた。「週刊新潮」の記事によると、奈良県吉野にある「吉水神社」の宮司が、安倍の“言霊”が降りてきたのを感じたという。宮司いわく「日本の神様である天照大御神の前には、実は17の神がいる。これと併せて安倍さんを“安倍晋三大人命”として祭り、鎮魂したいんや」。日本は八百万の神の国なので、便所の神様もいれば疫病神もいるのだろうが、多くの疑惑にまみれた一政治家を「天照大御神の前」の神々に並べるのは異常としか言いようがない。

 産経新聞も相変わらず。論壇時評では〈「傑出した日本のリーダーであり、世界に冠たる政治家」(インド首相のモディ)だっただけに、その不在は自民党や保守勢力に暗い影を落とし、最長政権を築いた存在の大きさを改めて浮き彫りにしている〉などと書いていた。さらには、高市早苗や小池百合子の安倍評を引用し、〈日本を取り戻し世界を導いた稀代の名宰相〉などと歯の浮くようなセリフで礼賛。カルトは怖いですね。

 時間の経過とともに人々の記憶は薄れていく。しかし、忘却は歴史に対する罪である。実際、ほとぼりも冷めたとばかりに悪党が動きだした。

 統一教会(現・世界平和統一家庭連合)に近い萩生田光一は、安倍の一周忌をメドに清和政策研究会の新会長を選出すべきなどと言い出した。

 自民党神奈川県連は次期衆院選の公認候補予定者となる神奈川18区支部長に、山際大志郎を選んだ。統一教会とベタベタだった人物だ。

 要するに、自民党はなにも反省していない。

 私事で恐縮だが、今回「安倍晋三の正体」(祥伝社新書)を上梓した。本書には臆測は一切含まれていない。すべて公になっている検証可能な事実である。安倍を評価するにせよ、否定するにせよ、大事なことは妄想を膨らませるのではなく、諸事実を議論の前提にすることだ。(【高市早苗は“クビ”を懸けて大見得も…「メディア脅し」の証拠を突きつけられても居直った】へ続く)

▽1975年生まれ。近著に「クソジジイ!ショーペンハウエル」「AIは人間を殺さない、飼い殺す」「安倍晋三の正体」など。著書60冊以上。7月29日に「高市早苗という病」を出版予定。「適菜収のメールマガジン」も発行、詳細は<https://foomii.com/00171>へ。オフィシャルサイトは<https://tekinaosamu.com/>。日刊ゲンダイ連載を書籍化した「それでもバカとは戦え」シリーズも好評発売中。