元東大病院医師で泌尿器科専門医のひかつ先生が自身のYouTubeチャンネルで「【東大病院】新院長就任の裏にある医療業界のリアルなお金事情。」を公開した。動画では、東大病院の新院長に泌尿器科出身の久米春喜氏が就任した背景や、大学病院における各科のパワーバランスについて独自の視点で解説している。

動画の冒頭、ひかつ先生は前院長が不祥事で引責辞任したニュースに触れ、「普通は教授になっても院長にはなれない」と東大病院のトップに立つ難しさを指摘した。過去の慣例では副院長などを経て昇格する規定路線があったが、今回は「埃をかぶってやめる」形となった前任者の後を引き受けたことで、異例の抜擢となった背景を説明している。また、歴代の院長には消化器外科や整形外科などの外科系が多い傾向があると述べ、「手術で稼ぐから」と診療報酬が優遇されやすい構造的な理由を挙げた。

今回、泌尿器科から院長が選ばれた背景として、手術支援ロボット「ダヴィンチ」の普及を挙げた。「日本で保険診療になった最初のロボットの手術が前立腺がん」だと説明し、泌尿器科が「稼ぎ頭というか重要な科の一つになりつつある」と、現代の医療業界における時流に乗っている点を強調した。さらにコロナ禍において、久米氏が自ら進んで泌尿器科の病棟をコロナ病棟として提供したエピソードを披露し、「組織に対して身を切る改革を行う」人物だとその素顔を高く評価している。

最後にひかつ先生は、東大病院の権限が大学本部の直轄になるという新たな動きがある点にも触れた。「少し大変なマネジメントにはなると思う」と今後の舵取りへの懸念を示しつつも、久米新院長の政治力や手腕に期待を寄せ、東大病院のさらなる発展を願って動画を締めくくった。