松本まりか(41) 
撮影/望月ふみ

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「ここから自分がどういう生き方ができていくのかを、そのまま見せていきたいんです」
 微笑みながら、そう断言する松本まりか(41)は、未熟さを見られたとしても、自分の人生の舵を取ろうとする。

 現在、高橋メアリージュンとW主演を務めるドラマ『エミリとマリア』が放送中の松本。“恋愛、結婚、キャリア、若さ”のどれもに、ざわざわしながら進む35歳独身の親友同士をリアルな会話劇で演じ、話題を集めている。

 そんな彼女が、今の心境を「まさに目が覚めようとしている感じ。自分の人生は自分でコントロールしていかなきゃ」と語った。

◆新感覚の“会話劇”に「攻めてます」

--脚本を読まれた時の印象はいかがでしたか?

松本まりか(以下、松本):面白くて、ドドッと読めちゃいました。会話のテンポとセンス、30代の女子たちの右往左往。それが可愛くてユニークで。あんまりドラマでここまで書くことないよねってところまで攻めているんです。だけど気軽に見られて、見ていてつい笑っちゃう、そんな作品だと思います。

--高橋さんとほぼ二人芝居のような作品です。かなりのセリフ量かと。

松本:そうですね、苦労しました(笑)。根本宗子さんのオリジナル台本が面白いので、一言一句完璧に読みたいと思って。俳優の友達に掛け合いの相手をしてもらって、練習していました。根本さんの作品って、まさに舞台なので、本当は稽古に一ヶ月は欲しいところなんですが……。それを二日間で約40ページ、二人だけの会話シーンを撮ったんです。それもなかなかないスピードで。頑張ったなと思います。

◆10代で感じた嫉妬を「好き」に変えて

--作中ではエミリもマリアも下の世代を気にするシーンがありますが、松本さん自身はそういった感情はありますか?

松本:嫉妬の感情というのは、10代で同世代が一気に売れていったときに感じていました。デビュー作こそ、私も注目していただいたのですが、そのあとはなかなか難しくて。一方で周りの友人たちはどんどん売れていった。そんな友人たちを憎みたくない、憎んだ顔で大人になりたくないと思いました。だから嫉妬の感情を捨てようと。それから嫉妬しなくなりました。もしそうなっても「そこには行かない!」と。

--闇落ちしないように意識する、ということでしょうか。

松本:自分に言い聞かせる。何が一番いいかというと、みんなを「好きになる」ということ。尊敬すること。それは別に頑張ってやらなくても、みんなを好きになれば、友達のすごいところが、ちゃんと素直に見えてくるんです。嫉妬って大きなエネルギーだけれど、それを正しい方向に転換すると、そこに苦しめられずに生きられると思います。

◆「あ、もう先はないかも」33歳で訪れた危機

--いわゆる下積み期間があったと言われることがありますが、お仕事を辞めようと思ったことはなかったですか?

松本:なかったです。鈍感力っていうのかな。そういうのも必要だと思います(笑)。ただ33歳の時に「あ、もう先はないかも」って思ったんですよね。このままの状況で売れてなかったら、暮らしていけない。そう思った時に訪れたのが『ホリデイラブ』だったんです。

--それはたまたま、めぐりあわせで?

松本:たまたまです。でも、それまでに『城山羊の会』という山内ケンジさんプロデュースの演劇ユニットで、小劇場の舞台に出させてもらったんです。本当にいい作品で。それを見ていてくれたプロデューサーが声をかけてくれました。20代の頃は若さでなんとか仕事ができていたのですが、満席の大きい舞台でスタンディングオベーションを体験した時に、その拍手は自分に向けられた拍手ではないという現実を突きつけられて、ロンドンに留学して。そこから自分で小劇場のオーディションを受けようと思って『城山羊の会』に。