修復工事進む日本時代の旧警察施設 「文化保存と歴史継承の鍵」/台湾
同分駐所は1912(明治45)年に建設された建物群で、庁舎、所長宿舎、独身寮、家族寮などから構成される。2009年には県定古跡に登録された。修復工事は現在、すでに文化施設として供用されている所長宿舎や独身寮に続く第3期目として庁舎などでの作業が行われている。
だが同分駐所は長年修繕が行われなかったため、多くの箇所で損傷が生じ、構造の安全性に懸念が指摘されていた。このまま荒廃すれば、建物が失われてしまうだけでなく、地方の記憶の連続性が途切れる恐れがあったと話す。
庁舎の修復では特徴的な黒瓦や木材を使った構造と壁の再現に重点が置かれた。外壁に使われているコンクリートブロックは、台湾総督府(当時)の栗山俊一技士が推進した断熱効果のある防暑ブロックと関連があるとされ、当時の建築技術と生活の知恵をうかがえるという。
一方、木造の宿舎では壁に細い竹材を格子状に組み、麻縄で編んだ「小舞下地」が用いられ、修復でもこれを再現した。
文化局の資料によれば、第3期目の工事を行っている建物は今年末にも一般に公開する予定だという。
(郭宣彣/編集:齊藤啓介)
