鹿児島読売テレビ

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全国の小学校でプログラミング教育が必修化されて、5年が経ちました。家庭用ゲーム機を使ったり、ロボット作りに取り組む学校もあります。子どもたちが挑戦する、プログラミングの今を取材しました。

■必修化進むプログラミング 志布志市ではスイッチ活用!?

(先生)
「皆さん、楽しみにしていると思う。今日から何が始まりますか?」

(児童)
「スイッチ!スイッチの学習!」

子どもたちの言う、「スイッチ」とは…そう、人気家庭用ゲーム機、Nintendo Switchのこと。

もちろん、遊ぶわけではなく――。

(児童)
「(任天堂スイッチを使ってどんな学習をする?)プログラミング」

県の東部に位置する、志布志市の志布志小学校。この授業は『総合的な学習の時間』の一環で行われ、5年生の児童がゲームやアプリで使われているプログラミングについて学びます。

Nintendo Switchは子どもたちの私物ではなく、市の教育委員会が国の交付金を活用して50台購入したものを、市内16の小学校で交代で使います。県内では初の試みで、全国的にも珍しい取り組みなんだそう。

2020年度に、文部科学省は全国の小学校でプログラミング教育を必修化しました。中学校では2021年度から、高校でも2022年度から必修化されています。また、今年の大学入学共通テストから新しい科目「情報」が加わり、プログラミングの基礎的な知識が問われる場面が増えています。

(志布志市教委学校教育課・柏木康良参事)
「ゲームを通してではあるが、目的に向かって、どうやってうまく進めればいいのか、自分で考えて、論理的にどうやって進めばいいかを考えて、勉強してほしい」

真剣な表情でゲーム機と向き合う子供たち――。これから10時間かけて、自分だけのオリジナルゲームを作ります。

(児童)
「スイッチ楽しいから、楽しく学べてよかった」

(児童)
「難しいところもあったが、いろいろ教えてもらって、たくさんできた」

■「役に立つロボット」をテーマに子どもたちが発想

一方、こちらは鹿児島市郡元の鹿児島大学教育学部附属小学校。ブロックで作ったロボットを、思い通りに動かすプログラミングに挑戦しています。

(鹿児島大学教育学部附属小学校・椎葉和馬先生)
「プログラミング教育というと、コンピューターを動かすという意識が強いと思うが、自分の考えを、動かすことをもとに活動をずっとしている」

子どもたちが作るのは「役に立つロボット」です。

(児童)
「附属小学校の子どもたちは、廊下を走る人たちが多いから、これで『廊下を走るな』と言って、歩くようにするのが目的」

お母さんを気遣う子どももいます。

(児童)
「お母さんが風邪で大変そうだから、雑巾がけをしながら、飲み物や小物を運ぶ」

床に座り込んで、ロボットの動作を確認しながら、試行錯誤を繰り返します。

(児童)
「一回、(隙間に)潜らせてみるか。帰って来いよ。曲がってます、慎重に曲がってます」

ロボットに赤のライン上を走らせたいようですが…。うまくいきません。子どもたち同士でアドバイスしあいます。

(児童)
「パーセント(が入って)ないじゃん」
(児童)
「たしかに」
(児童)
「これでいいか。いけるかな」
(児童)
「これ、できたらすごいよね」

諦めず、挑戦し続ける力も養われているようです。

(鹿児島大学教育学部附属小学校・椎葉和馬先生)
「同じ探求課題を持っている子たちと、一緒に学び合いながら考える。ゴールというよりは、過程を大事にしている。自分の目指すものに向かって、試行錯誤しながら、粘り強く考えていく力が、子供たちの未来を切り開いていくものになるのでは」

■楽しく学び 未来を切り開く力を育むプログラミング教育

志布志小学校では、子どもたちが作ったゲームの発表会がやってきました。今回の学習のゴールは、子どもたちが作ったゲームで保護者に遊んでもらうことです。

(児童)
「(保護者:Zは?)Zは、ここ」

保護者からは、当初、授業でゲーム機を使うことについて、疑問視する声が上がったといいます。

(志布志小学校・森山航平先生)
「どういうことをやっているんだろう?それって、何の学習につながるのかという声が、少し聞こえてきた」

複雑なプログラミングを見た保護者たちは、授業の狙いが理解できたようです。

(保護者)
「ゲームという感じではないな。すごく頭を使うソフトだから、自分の想像しているものを具現化していくのは、おもしろい」

(保護者)
「完成した画面もだが、複雑な画面もすごい」

ゲームに夢中になるお父さんも。

(保護者)
「適度に簡単で、最近のゲームについていけないので、とてもいい」

最後まで、諦めずにゲームを作った子どもたち。

(児童)
「頭、結構使った。結構いいと思う、90点」

(児童)
「楽しいところもあったが、難しいところもあった。100点」

楽しく、試行錯誤する力も養うプログラミング教育。人工知能=AIなどデジタル技術が進む中、将来を担う子どもたちの可能性をどう広げるのか、注目です。

(KYT news.everyかごしま 2025年11月19日放送)