夫婦と子ども3人で世帯年収は「400万円」。所得基準を超えているので都営住宅は諦めていたけど、18歳未満の子どもがいれば“収入基準”が緩和されるって本当?

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都営住宅は住宅に困窮している低所得者を対象として都が貸し出す住宅であり、入居するには一定の条件を満たす必要があります。 中には所得基準を超えていることが理由で申し込みできずにいる人もいるかもしれませんが、場合によっては基準が緩和されることもあるようです。 本記事では、高校修了期までの子どもがいる世帯の所得基準についてご紹介するとともに、当選確率が優遇されるケースもまとめています。

高校修了期までの子どもがいる世帯は都営住宅の所得基準が緩和される?

都営住宅に入居するには、世帯の所得金額が基準を下回っていることが必要です。所得基準は家族の人数によって表1のように設定されています。
表1

家族人数 所得区分 一般区分 特別区分 1人 0円~189万6000円 0円~256万8000円 2人 0円~227万6000円 0円~294万8000円 3人 0円~265万6000円 0円~332万8000円 4人 0円~303万6000円 0円~370万8000円 5人 0円~341万6000円 0円~408万8000円 6人 0円~379万6000円 0円~446万8000円

出典:東京都 住宅政策本部「所得基準」を基に筆者作成
特別区分には高校修了期までの子どもがいる世帯や心身障害者を含む世帯、60歳以上の世帯などが該当し、一般区分に比べて所得基準の上限が緩和されています。
今回の事例は、世帯年収400万円の「夫婦と子ども3人」の5人家族です。特別区分の基準である408万8000円を下回っていることから、申し込みが可能であると考えられます。

高校修了期までの子どもがいる世帯は当選確率が優遇される

都営住宅では子育て支援を実施しているため、所得基準の緩和以外にも優遇抽せんの対象になるというメリットもあります。
優遇抽せんとは当せん確率が高くなる申し込みができる制度のことです。
同居親族に18歳未満の児童が1人または2人いて、その児童全員が都営住宅に入居できる場合は優遇倍率が5倍に、同居親族に18歳未満の児童が3人以上いて、その児童の全員が都営住宅に入居できる場合は優遇倍率が7倍になります。
優遇抽せんの対象となる住宅は決まっているため、まずは申し込む住宅を決めてから優遇の申し込み区分を選択しましょう。
優遇抽せんは5月および11月に行う定期募集で実施されます。

子どもが高校を卒業したら退去しなければならないのか?

「子どもが高校を卒業する年齢に達して一般区分になると所得基準を上回るため、都営住宅を退去しなければならないのか?」と不安になる人もいるでしょう。
東京都住宅供給公社によると、都営住宅に3年以上継続して入居していて収入基準を超えた「収入超過者」は「都営住宅を明け渡すよう努めなければならない」とあります。つまり、所得基準を上回ってもすぐに退去しなければならないわけではありません。
ただし、収入超過者は割増使用料が加算され、一定期間後には近隣の民間賃貸住宅並みの使用料を支払わなければならなくなります。
そのため、早めに退去することを検討した方がよいかもしれません。

子育て支援により、高校修了期までの子どもがいる世帯の都営住宅の所得基準は緩和される

都営住宅に入居するには所得基準を下回っている必要がありますが、高校修了期までの子どもがいる世帯の所得基準は緩和されます。
「夫婦と子ども3人」の5人家族の場合の所得基準は408万8000円なので、世帯年収が400万円であれば申し込むことは可能でしょう。
また、子育て世帯は優遇抽せんの対象にもなるため、当選確率が高くなる場合があります。
子どもの高校卒業後は所得基準を上回り、明け渡しの努力義務が発生する可能性があるため、その点も含めて申し込むべきか考えてみるとよいでしょう。
 

出典

東京都 住宅政策本部 6.その他共通事項 所得基準
東京都 住宅政策本部 2.定期募集(5月・11月) 優遇抽せんについて
東京都住宅供給公社 都営住宅等にお住まいの皆さまへ「住まいのしおり」Living in Public Housing 令和7年度改訂版 4 手続編 4-4 収入超過者・高額所得者に対する措置(47ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー