「96球を投げたのは昨日だ!」前代未聞の登板でも落ちなかった“水準” 山本由伸の異次元数値に米投手たちも本音吐露「理解不能だ」

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相棒を務めたスミスから担ぎ上げられた山本(C)Getty Images

 衝撃的な起用法とパフォーマンスに反響が広まっている。

 現地時間11月1日、ドジャースは敵地で行われたブルージェイズとのワールドシリーズ第7戦に5−4で勝利。延長11回二死から2番のウィル・スミスが左翼席へ勝ち越しのソロを放つと、そのまま逃げ切り、球団史上初となる2年連続での世界一となった。

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 メジャーリーグの歴史でも2000年にヤンキースが3連覇をやってのけて以来となるワールドシリーズ連覇。その立役者となったのは、MVPに選出された山本由伸だった。

 鉄人級の働きぶりだ。前日の第6戦に先発して96球を投じていた山本は8回からブルペンでの投球練習を開始すると、4-4で迎えた9回、先発からの緊急リリーフで回跨ぎをしていたブレーク・スネルが一死一、二塁とピンチを招いたところで登板を命じられた。“超”が付くほど異例起用だった。

 ただ、ここで27歳の右腕は真価を発揮した。

 先頭のアレハンドロ・カークに死球を与えて一死満塁とした9回のピンチは、ミゲル・ロハスとアンディ・パヘスの好守に救われて無失点で切り抜けると、続投となった延長10回は三者凡退でブルージェイズ打線を危なげなく抑え込む。

 そして女房役ウィル・スミスのソロホームランでドジャースが1点を勝ち越した延長11回のマウンドにも上がった山本は、一死一、三塁とサヨナラ負けのピンチを招くも、一発のパンチ力も秘めたカークを遊ゴロでの併殺打に打ち取った。

 見事に胴上げ投手となった山本。何よりも驚くべきは投球内容だろう。本人も「自信がなかった」と漏らす過酷な中0日でのマウンドにもかかわらず、4シームの平均球速は96.9マイル(約155.9キロ)を計測。さらに伝家の宝刀スプリットも91.6マイル(約147.4キロ)と高水準の数値を叩き出し、ブルージェイズ打線を翻弄した。

 頂上決戦で発揮された異次元と言えるパフォーマンスには、メジャーの投手たちも驚かせている。今季のアメリカン・リーグで13勝、防御率2.21、241奪三振を記録した怪腕タリク・スクーバルは自身のXで「ありえない」と発信。さらにカブスのジェイムソン・タイオンも「山本が今やったことは文字通り理解不能だ。全くもって信じられない。一体全体何だって言うんだ」と興奮気味に自身の心境を伝えた。

 また、MLB通算200勝を挙げた名投手アダム・ウェインライト氏もXで「このシリーズの歴史で見た中でも最高の度胸の持ち主だ」と山本を激賞。「ヤマモトは第6戦で96球を投げた。しかもそれは昨日だ! 2度の好投と3イニングを投げ切った……いや、これって……本当に驚異的なことなんだ」と訴えた。

 名投手たちの間でも広まる衝撃。その余波はしばらく落ち着きそうにない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]