『絶対零度』視聴者を騙す難役を桜井玲香が見事に演じ切る 謎の男・樋口幸平が初登場
沢口靖子が主演を務める月9ドラマ『絶対零度~情報犯罪緊急捜査~』(フジテレビ系)が第2話を迎えた。
参考:桜井玲香、『絶対零度』で12年ぶりの月9出演 「楽しくお芝居させていただきました」
今回、二宮奈美(沢口靖子)が所属するDICTが立ち向かうのは、恋愛感情を利用して金をだまし取るSNS型ロマンス詐欺。その事件解決の糸口となるのが、スーパーで働く店員・橋本咲希(桜井玲香)だ。彼女もSNSを通じて知り合った架空の恋人=韓国人のパク・テヒョンに口座情報を教え、不正送金に利用されてしまっていた。捜査が進むにつれて、その相手とはスーパーの同僚、藤井遥香(菜葉菜)であることが発覚する。
この事件は、複雑な様相を呈している。遥香は闇バイトに手を染め、ディープフェイクを使いパクとして身分を偽り、咲希を騙していた。しかし、咲希は徐々に疲弊し、パクでいることに限界を達し、自由になるために警察に出頭。ところが、騙されていたはずの咲希もまたパクが遥香でいることに気づいており、心の底では最もこの奇妙な関係を終わらせたかったのだ。
パクと話す時間は咲希にとってかけがえのない時間だった。だから被害者ではなく“共犯者”になるために口座情報を教えた。「パクは本当にいるの」と机を叩き逆上するも、奈美から真理を突かれるとその場で泣き崩れる。当事者ではないと理解できない思考や感情なのかもしれないが、その普通の人も巻き込まれる異常な状況を、桜井玲香が見事に演じ切っている。ある種、何段階にも渡って視聴者をも騙さなければいけない難役であるが、舞台俳優として高く評価される桜井の芝居によって成立していたと言っても過言ではないだろう。月9ドラマへの出演は12年ぶりとなる桜井。以前は乃木坂46メンバーとしての出演というのが大きかったが、今回は桜井玲香として迎えられているのを強く感じたゲスト回であった。
沢口が演じる奈美としては、情報犯罪に対して自分の目で、耳で、足で実際に捜査し解決に導くやり方。DICTの方針にも、時代にも逆行しているように思えるが、それでも人と向き合うことを信条に、“顔の見えない敵”に立ち向かっている。第2話ではそんな奈美の泥臭い捜査のやり方に山内徹(横山裕)が呆れながらも、少しずつ影響され始めていた。
さらに第2話では、謎の男・スコット(樋口幸平)が初登場した。総理大臣・桐谷杏子(板谷由夏)の娘・カナ(白本彩奈)が、仕事一筋の母への反発や寂しさを埋めるように、SNSでやりとりをしていた相手がスコットだ。「カナちゃんのスキルがいかせる最高の仕事だから」とスコットはカナを説得するが、第1話冒頭で描かれた2026年にはカナは海外で拉致されており、そこに杏子を護衛する奈美が潜入することとなる。今後は、各話のメインストーリーと並行して、大臣とその娘のサイドストーリーが進行していくようだ。
(文=渡辺彰浩)

