注意!原則禁止の「野焼き」で火災多発 罪に問われる場合も【徳島】
7月、阿波市などで「野焼き」が原因とみられる火災が相次いだことを受け、このほど警察や消防が合同パトロールを行いました。
一歩間違えば、山火事など大惨事を引き起こし罪を問われる可能性も。
その注意点を取材しました。
■野焼きが原因とみられる火災相次ぐ
2025年の春、全国で相次いだ山林火災。
岡山県のケースでは、「野焼き」の火が燃え広がった疑いが指摘されていますが、県内でも…。
(記者)
「男性が刈った草を燃やしていたところ、倉庫に燃え移りました」
7月、阿波市土成町で、男性が空き地で「野焼き」をしていたところ、近くの倉庫に燃え移り、全焼する火災に発展しました。
■野焼きは「原則禁止」も例外あり
法律で野外焼却、いわゆる「野焼き」は、原則「犯罪」ですが、農業などでやむを得ない場合は例外とされています。
ただ、その場合でも、相当の注意が求められます。
(農家の男性)
「防火のために北岸用水の水道を近くに引いて、いつでも対応できるように」
「火が消えるまでは、目を離さないようにしてます」
■列車が運休する事態も
(阿波吉野川警察署・山下義人 署長)
「阿波市内におきまして、野焼きを原因とする火災が多数発生している」
「7月31日(吉野川市)山川町川田で、木の枝を剪定して、それを野焼きをして隣接する竹藪に燃え広がって」
「JR徳島線の列車が運休した」
■パトロールで火災予防
阿波市では、「野焼き」が原因とみられる火災が7月だけで5件発生。
事態を重く見た警察と消防、そして市の合同でパトロールを実施しました。
上空からはヘリも目を光らせます。
(阿波吉野川警察署・岸上泰己 生活安全課長)
「阿波市内において、野焼きによる火災が多発しています」
「野焼きは原則違反です」
「農業に伴うやむを得ない焼却など、一部例外となる焼却はありますが」
「消火用の水などを用意し、火が完全に消えるまで絶対にその場を離れないようにして下さい」
「はいはい、市場中学校の分かりました、市場中学校の北側ですね」
別の車両から「畑から煙が上がっている」と一報が。
すぐに現場に向かいます。
(阿波吉野川警察署・岸上泰己 生活安全課長)
「すみません、空気が乾燥してまして、燃やすことによって、それが燃え広がったりすごくしやすい状態」
「きょうは控えていただけるように、ご協力いただけますでしょうか」
「すみません、ありがとうございます」
「あ、きれいにしていただいてる。ホースも準備して」
この場で行わたのは、籾摺り後に残った籾殻の焼却。
燃やして畑にまけば、2026年もまた豊かな実りをもたらすため、農家にとって大事な作業です。
しかし、同時に火災にならないよう注意する責任を負います。
(阿波吉野川警察署・岸上泰己 生活安全課長)
「ありがとうございます」
「阿波吉野川33です、どうぞ」
(ヘリ無線)
「参考情報です。潜水橋の千田橋と大野島橋の間の北側の堤防道路沿いで、野焼きの煙が出ています」
吉野川中洲の善入寺島。
川が運んだ肥沃な土壌で農業が盛んなため、「野焼き」も多く行われています。
(阿波吉野川警察署・岸上泰己 生活安全課長)
「すみません、お忙しいところ」
「阿波吉野川警察署です」
「今回のパトロールでは、気候が異常気象なもんですから」
「極力何日か(野焼きを)控えてもらえるようにと、協力をお願いしているところです」
「すみません、よろしくお願いいたします」
「申し訳ないんですが」
(農家の男性)
「もし、焼きっぱなしで(人が)ついてなかったら?」
(阿波吉野川警察署・岸上泰己 生活安全課長)
「違反になる可能性があります」
(農家の男性)
「焼かないと、持ち出すことはできん」
(阿波吉野川警察署・岸上泰己 生活安全課長)
「そこを何とか、みなさんご協力いただいてね」
(農家の男性)
「さっきも言ったけど、持ち出すのができないので」
「よく乾かして、なるべく早く燃えるように、何回かに分けて燃やすようにしている」
(記者)
「気を付けてらっしゃいますよね」
「(野焼きするとき)どんなことを気を付けている?」
(農家の男性)
「燃やしている間は側についといて、燃やしたまま帰らないとか、そんな感じ」
(記者)
「燃やしているのは、かぼちゃのつるです」
「かぼちゃのつるは燃やさなくても、このように乾燥させると肥料として畑に漉き込めるんですが」
「時間がかかる上、農機具などにひっかかって大変不便だそうです」
「だから、燃やさざるを得ないということです」
■「原則、野焼きはやめて」
(記者)
「阿波市は農家の多く、農業を営む上ではやむを得ない部分があるのでは」
「そのあたりの法律はどうなっていますか?」
(阿波吉野川警察署・岸上泰己 生活安全課長)
「廃棄物処理法も、農業に伴うやむを得ない焼却については、一部例外はあるが」
「その場合でも、違反になるケースはあるので、原則、野焼きはやめていただくようお願いしたい」
■「野焼き」関連の検挙19人
警察によりますと、「野焼き」に関連して県内では2025年、空き地で家庭ごみを燃やすなどの廃棄物処理法違反で12人、野焼き中にその場から離れるなどの軽犯罪法違反で7人が検挙されているということです。
■「野焼き」の注意点
(豊成アナウンサー)
改めて、野焼きについてまとめました。
(豊成アナウンサー)
2001年に施行された廃棄物処理法により、「野焼き」は原則、禁止されました。
(森本アナウンサー)
しかし、ここにもあるように例外もあるんですよね。
(豊成アナウンサー)
はい、周辺環境に迷惑をかけない「軽微」なものを前提に、農業・林業・漁業を営むためにやむを得ない場合、農家が「稲わらを焼却する」ことや「焼き畑」が該当します。
このほか、「どんど焼き」など伝統行事、「しめ縄」「門松」等の燃やす場合や、「たき火」「キャンプファイヤー」も例外とされています。
ただ、この場合でも、火災予防のための注意を怠ると「軽犯罪法違反」に問われる可能性が出てきます。
(森本アナウンサー)
実際に罪に問われたケースもあるんでしょうか?
(豊成アナウンサー)
阿波市では6月、住宅が近くにある空き地で「野焼き」をしていた70代の男性が書類送検されました。
このケースは、周りに燃え移ったり火災に発展していないものの、「野焼き」中に男性がその場を離れ、相当の注意を欠いたと判断されました。
■注意点をまとめると
(森本アナウンサー)
最後に注意点をお願いします。
(豊成アナウンサー)
認められた「野焼き」を行う場合でも、
・建物や燃えやすいものの近くは避ける
・消火用の水を用意し火が消えるまでその場を離れない
・風向きを考慮したり風が強い日は避ける
・一度に大量に燃やさず少しずつ焼却する
などの注意が必要です。
(森本アナウンサー)
ここまで、野焼きの注意点についてお伝えしました。
