CBS MarketWatchによると、11月30日のニューヨーク金先物相場は、ドル全面安を手がかりに急騰した。COMEX(ニューヨーク商品取引所)で、中心限月である2月物は前日比11.10ドル高の1トロイオンス=652.90ドルで引けた。また、12月物は、同11.40ドル高の646.90ドルだった。

  ドルは、同日発表された米景気の減速を示唆する経済指標の発表を受け、英ポンドに対し14年ぶりの安値にまで下落するなど、主要通貨に対して全面安となり、ドル相場と逆相関しやすい金相場を押し上げている。

  金取引業者キット・コムのアナリスト、ジョン・ナドラー氏は顧客向けリポートで、「11月30日の為替相場は、急速なドル安やドル相場に悪材料となる経済指標が今週、続出していることを他の金融市場の参加者に印象づけた」と指摘。国際商品投資の情報紙「グランディッチ・レター」のピーター・グランディッチ氏は、「金相場の地合いは従来よりも強い。640ドル近辺がこれまでの上値抵抗線になっていたが、今回は超えた後も売り込まれていない」と話していた。【了】

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