Photo: Daisuke Ishizaka

ながら聞きでここまで聞き入れるのは、想定外でした。

ここ数年、イヤホンの世界では面白い変化が起きているんです。それが、オープンイヤー型イヤホンの登場です。ながら聞きとも呼ばれるスタイルですね。

オープンイヤー型は、耳をふさがずに音楽を聞けるのが特徴。「それってちゃんと音楽聞こえるの?」と心配になるところですが、しっかり音楽も聞けるし、何より耳をふさがないって着け心地がすごくラクなんですよ。僕も最近はオープンイヤー型の方をよく使ってるかも。

とはいえ、耳をふさいで聞く一般的なイヤホンに比べると、音質や音量はどうしても物足りなくなる。これはもう構造上の限界だ……と、思っていた時期が、僕にもありました。

左から「WB-E1M」、「TE-H1」

AVIOTのオープンイヤー型イヤホン「TE-H1」と「WB-E1M」は、その常識を打ち破った驚きのモデルなんです。

というのも、AVIOTはオープンイヤー型にかなり力を入れていて、丸洗いできる防水性能をもつモデルや大型ドライバーを採用しつつも1万円以下のモデルなど、Openpieceシリーズとして多様な種類を展開しています。

通常のイヤホンやヘッドホンを展開しているオーディオメーカーとしては、オープンイヤー型だけでここまでのバリエーションをそろえているのは、かなり珍しいかと。ノウハウの蓄積も充分というわけですな。

音質と音量にピンポイントでアプローチできる「TE-H1」

まずは「TE-H1」から紹介していきましょう。このイヤホンは耳に引っ掛けるタイプのオープンイヤー型で、例えるなら耳のすぐそばに自分専用のスピーカーをぶら下げるようなイメージです。

「ハイエンドオープンイヤーイヤホン」を名乗るだけあって、デザインも申し分なし。AVIOTのハイエンドモデルにみられる金属蒸着技術が使われており、独特な光沢感と繊細な色合いで高級感があります。見た目は重厚ですが、こう見えてイヤホンの重量はわずか7.5gの軽量設計。耳にぶら下げてもぜんぜん重くない!

オープンイヤーの要となるのが、耳に引っかかるこのフックの部分の構造です。AVIOT独自の「ヘリカルイヤーフック」形状になっており、形状記憶合金とリキッドシリコンが採用されています。グニグニと柔らかく動くけれど、装着するとしっかり固定してくれますね。フック部分が細いおかげでマスクやメガネとの併用も問題なし。

肝心の音質については、最初に聞いた時に驚きました。「あれ、思ったよりよく鳴るぞ?」と。オープンイヤー型イヤホンは音量が物足りなくなりがちですが、このイヤホンは音量を下げても良いレベルまで鳴るじゃないか!

それもそのはずで、この小型ボディに14.2mmの大口径ドライバーを搭載しています。さらに本体、もしくはアプリから「高音質モード」「音量優先モード」と「音漏れ抑制モード」の3種類を変更可能。LDACコーデックにも対応しているので、ハイレゾ音質と豊かなダイナミクスを楽しむこともできますよ。

一方、電車やカフェなどイヤホンの音漏れが気になる環境では「音漏れ抑制モード」が便利。実際に聴き比べてみると「高音質モード」だと聞こえていた音漏れが「音漏れ抑制モード」にすると8割ほど消音されました。オープンイヤー型でここまで音質や音漏れにアプローチしているのは珍しいかも。

個人的に嬉しいのが、イヤホン単体でのバッテリー時間が約12時間もある点。ケース充電込みなら最大約42時間まで伸びるので、充電する回数が少なくて済むんですよ。ケースもポケットに収まるサイズ感だし、これは常に持ち歩きたくなる。

マルチポイント接続に対応しており、スマホとPCの両方にペアリングさせることも可能。IPX4相当の防水性があり、小雨のなかでのジョギングもOK。充電端子も使いやすいUSB Type-Cだったりと、まさしく「ハイエンドオープンイヤーイヤホン」な充実っぷりなんです。「TE-H1」はまさにオープンイヤー型の決定版ともいえる文句なしのモデルですね。

かっこよすぎるぞ、この形状!「WB-E1M」

「耳をふさがず音楽を聞く」なら、骨伝導イヤホンというジャンルもあります。AVIOTは骨伝導イヤホンの種類も豊富で、なんと記事執筆時点で4種類もラインナップがあるんですよ。

そのなかでも、全部盛りと呼べるほど完成度が高いのが「WB-E1M」。まず、デザインがすごく好き。スパイ道具のような、あるいはプロが使う道具のようなこのビジュアル。たまらんねぇ…。

「WB-E1M」は、ダイナミック型の骨伝導ドライバー+BAドライバーのハイブリッドドライバー構成が特徴。骨伝導ドライバーの弱点とされている中高域をBAドライバーで補完するという、高級イヤホンと同様のアプローチをとっているんです。これは音質への本気っぷりがうかがえる。

また、「高音質モード」と「音漏れ抑制モード」に加えて「音量優先モード」をアプリで切り替え可能。特に骨伝導イヤホンは音漏れが気になるところですが、「音漏れ抑制モード」にすればシャカシャカした音漏れが大きく軽減しました。電車ではこちらを使うと安心感ありますね。

音質はというと、ベースラインも弦楽器の高音もしっかり聞こえるバランスで鳴ってくれます。骨伝導は耳のあたりが振動するため、着け始めはくすぐったく感じることもありますが、5分ほど着けっぱなしにしているといつの間にか気にならなくなりました。というか、音圧すご! オープンイヤーでここまで「聞き入っちゃう」って、珍しい気がする。

もちろん外音も自然に聞こえるので、ジョギングや在宅ワークなど、音に反応したい環境での使い勝手は抜群。お掃除や洗い物のときに使うのもオススメですよ。音量を上げれば音楽にどっぷり浸れるし、外音が聞こえる音量にすればBGMのような距離感で聞くこともできる。なんともマルチに使える一台よ。

あと、特にユニークなのがこちら。

なんと「WB-E1M」は専用の指向性ECMブームマイクが装着できる! 本格的なインカムのような見た目ですが、やはり専用マイクだけあって音質はとってもクリア。マイクが良いと声がよく聞こえる=相手に情報を届けやすい利点があり、ビジネスユースとしては見逃せない点です。

バッテリー駆動時間は最大12時間で、10分の充電で約1時間の連続再生ができる急速充電に対応。マルチポイントやIPX5相当の防水性能もあり、使い勝手もヨシ。屋外も屋内も、さらにプライベートでもビジネスシーンでも活躍できるモデルといえますね。また、骨伝導イヤホンは充電に専用端子を用いるモデルもありますが、USB Type-Cから充電できるのも日常使いにはありがたい点でしょう。マイクを装着した状態でも充電ができます。そこも、ぬかりなし。

まだまだ広がるOpenpieceシリーズ

今回紹介した「TE-H1」と「WB-E1M」の他にも、最初にもお伝えしたとおり、AVIOTからは多くのオープンイヤー型イヤホンがラインナップされています。簡単に一例を紹介すると…。

左から骨伝導イヤホン「WB-P1」「WB-E1M」、オープンイヤー型イヤホン「TE-H1」「TE-M1」「TE-S1」

IP67の高い防水性能と12時間のロングバッテリーを備えた骨伝導イヤホン「WB-P1」、イヤホン単体で10.5時間再生、IPX5相当の防水性を備えた「TE-M1」、10mmの大型ドライバーによるこだわり音質をアンダー1万円以下で実現した「TE-S1」などなど。

価格も性能もバラエティ豊かで、自分が望むスペックがきっとあるはず。もしワンランク上のオープンイヤー型イヤホンをお探しなら、AVIOTのOpenpieceシリーズを要チェックですよ!

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Photo: Daisuke Ishizaka

Source: TE-H1, WB-E1M