『SSFF & ASIA 2024 秋の国際短編映画祭』ショートフィルム『世界征服やめた』ワールドプレミア上映イベントに登壇した北村匠海(左)と萩原利久 (C)ORICON NewS inc.

写真拡大

 俳優の北村匠海(26)、萩原利久(25)、藤堂日向(28)が27日、都内で行われた映画『世界征服やめた』(2025年2月公開)ワールドプレミア上映イベントに出席。萩原が、今作で監督デビューした北村に「いろいろな匠海に出会いたい」と伝えた。

【写真】北村匠海、萩原利久、藤堂日向が登壇 ワールドプレミア上映イベントの模様

 萩原は、北村が執筆した脚本を読み「役者として彼(北村)に出会い、現場をともにして友だちになって、いろんなたくみを見てきたのに全然知らない匠海を突きつけられました。こんな匠海をどこに隠していたんだ」と率直な思いを吐露。さらに、自身が演じた役柄について「僕の今回の役って絶対に北村匠海でもできるんです。自分に当てて書かれているようで、北村拓海がやっているのも想像できる」と語り、「拓海もきっとできるが、だからこそ、どこかに自分色を刻みたい、表現したいという感覚がありました」と本気で向き合ったと振り返った。

 撮影は「円滑すぎて言葉を交わしていない」ほど息のあったものだったそう。しかし、萩原には戸惑いもあったそう。「インした日に、家で歯を磨いたり、ソファーに座ったりするシーンを撮ったのですが、テストもせずに『生きて!』って。誰ひとり(スタッフに)迷いがないからこっちが迷うんです。自分だけ置いてかれてるように思った」と苦笑い。北村は同シーンについて「彼がアドリブで携帯を充電するんです。これから縄を首にかける人が充電はしないんです。その時に『さすが、それそれ』って思いました」と萩原の対応力を絶賛した。

 そんな北村の名監督ぶりを目前にした萩原は「今回、監督・北村匠海に出会うことができて、ふと思うんです。『匠海って10年後、何しているんだろうなって」とポツリ。「無限に肩書が増え続ける新たな拓海に出会いたい」と願いを込めた。すると。北村は「焼きそば作ったりも憧れがあるんです。映画においては、助監督さん。共演もそうですが、また監督やるときに出会うのもそうですし、自分が監督をやるときに助監督をお願いするかもしれない」と想像を膨らませ、北村と藤堂は「何でもやります」と即答。北村は「自分企画で仲間たちと生きるために必要なこととしての仕事ではなく、こんなことも全然やれるよ?っていうのをやっていきたい」と力強く語った。

 今作は、北村の初監督作品となる。独特な言葉のセンスとパフォーマンスで注目をあびながら、2011年6月23日に不慮の事故でこの世を去ったポエトリーラッパー・不可思議/wonderboyの代表的な楽曲のひとつである「世界征服やめた」に強く影響を受けた北村が、同楽曲からインスパイアされて脚本を書き下ろし、自らメガフォンをとった短編映画となる。

 内向的な社会人の主人公・彼方を萩原利久が演じる。彼方の人生に影響を与える同僚の星野は、北村監督が才能にほれ込んでオファーした藤堂日向が演じる。彼方が通う店の店長は、北村の監督デビュー作を応戦するために井浦新が友情出演する。