犬はなぜペロペロと舐めるの?

犬は私たち人間のように言葉で気持ちを伝えることができません。そのため、さまざまな行動で気持ちを伝えてきます。そのひとつが、ペロペロと舐めるという行為なのです。

犬が手や顔をペロペロと舐めてくるのは、以下のような意味があります。

コミュニケーション 情報収集 体調不良

犬にとって、飼い主さんの手や顔をペロペロと舐めることはコミュニケーションの一種で、愛情表現や喜びの気持ちを表現していると考えられます。

また、犬は気になるニオイがあると舐めて情報を収集し、それがどんなものなのかを確認しようとしたり、体調不良の際に自分の体をペロペロと舐めたりすることがあります。

犬にとって、舐めるという行為は気持ちを表現したり、さまざまな情報を収集したりする行動なのです。

犬が人を舐める意味

犬はさまざまな気持ちを伝えるために、ペロペロと人間を舐めることがあります。

たとえば、顔や口元を舐めてくるときは、甘えたいときや、大好きだよという愛情表現の意味があると言われています。

また、犬の祖先である狼はおなかが空くと母親の口元を舐めてご飯をおねだりしていたことから、飼い主さんの口元を舐めてご飯やおやつを催促しているとも考えられます。

手を舐めてくるのは、愛情表現や情報収集のほか飼い主さんにお願いがあるときです。なでて、遊んで、ご飯ちょうだいなどなんらかの要求があると考えられます。愛犬の様子を見て対応してあげましょう。

犬が自分を舐める意味

犬が叱られているときに、口元をペロペロと舐めているのを見たことはありませんか?

あの行動は、緊張を和らげようとしている行動です。また、家族がケンカしているときなどにペロペロと口元を舐めるのは、不安な気持ちを落ち着かせようとしているためと考えられます。

そのほか、口の中に異常があるときにも口元をしきりに舐めることがあります。頻繁に舐めているときは異常がないか確認してあげてください。

もし、自分の手(足)を舐めている場合には、ストレスサインや暇つぶし、皮膚の異常でかゆみや痛みを感じているといったことが考えられます。いずれにしても、執拗に舐めつづけるときは注意が必要です。

犬に舐めるのをやめさせる方法

犬に口元を舐められるのは衛生的な問題もあります、しつこく舐められて困ってしまうこともあるでしょう。

犬に舐めてほしくないときは、いっしょに遊んだり、散歩をしたりなど舐める以外のことに意識を向けさせ気分転換をさせます。

また、犬に口元を舐めるのをやめさせるには、口元に手を当て、手を舐めるようにさせます。おやつを手に持って誘導すると良いでしょう。手を舐めたら、しっかりとほめて、ご褒美におやつをあげることをくり返します。

ただし、舐めるという行為は犬にとっての愛情表現でもありますので、完全に拒否するのではなく、上手に対応できるようになるのが理想です。

まとめ

犬はコミュニケーションや情報収集、体調不良などのときにペロペロと人や自分の体を舐めます。どんな理由で舐めているのかは、場所や状況によって異なります。

一般的には、顔や口元を舐めてくるときは愛情表現、手を舐めてくるときは遊んでほしい、ご飯がほしいなどのお願いがあるときです。愛犬がなぜ舐めてくるのかを理解し、適切に対処できるようになりましょう。

また、自分の体を舐めているときは、気持ちを落ち着かせたい、ストレスのほか、病気の可能性も考えられます。しつこく舐めつづけるときは動物病院への受診をおすすめします。