3歳になってますます最強になった「イヤイヤ星人」の息子が天使に見えた瞬間

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X(旧Twitter)で子育ての思わずクスっとしてしまう出来事を日々ポストし、話題を集めている「ひみつのうつ子ちゃん」(@utuko_chan)。「いいね」1万超えも多数! 人気の秘密は、「あるあるの共感力」です。そんな話題のポストでは書ききれなかったエピソードをうつ子ちゃん自身が執筆。

3歳の息子さんがいるうつ子ちゃん。2歳から始まったイヤイヤ期は3歳になってより強烈に。特に毎晩、寝かしつけるまでが大変だと言います。そんな中、うつ子ちゃんが感じた幸せな出来事とは……? Xで7000もの「いいね」やコメントが集まったエピソードです。

イヤイヤ期の中で見つけた、大切な「幸せ」

突然ですが、「あ〜、幸せだな〜」としみじみと感じるのはどんなときですか?

おいしいご飯を食べているとき、温泉に入っているとき、宝くじに当たったとき、推しをライブで見ることができたとき……、人それぞれ、幸せの形は本当に違いますよね。

私はといえば、毎日3歳の息子の育児に、家事に仕事にと気づけば日が暮れ朝を迎える毎日で、しみじみと幸せを満喫する時間は最近ほとんどありません。素敵な場所にお出かけしても、おいしいご飯を食べに行っても、息子は「これを見て!」「こっちも見て!」の“みてみて攻撃”を連発。終始しゃべりっぱなしで、私も夫も「のんびり」や「おいしい」といった幸せをじっくり味わえないのです。気づけば、私自身ずっとおしゃべりしている息子に向かって「もう勘弁してよ〜」「そろそろちゃんと食べよう!」「はいはい、わかったわかった!」と注意喚起しまくりで、食事が終わる頃にはグッタリしてしまうこともあります。

でも先日、息子に「焼きそばが食べたい…」とリクエストを受け、家族3人でお昼ご飯を食べていたのですが、「焼きそば、おいしいね」と言いながら口いっぱいに一生懸命頬張る息子の姿に思わず夫と目を合わせて笑ってしまいました。「おいしそうにご飯を食べる子どもの姿って、ずっと見ていたいよね」「ずーーっと見ていられるね」と幸せな気持ちで胸がいっぱいになりました。

ということで、今回は、「子どもの〇〇な姿に幸せを感じたエピソード」についてお話したいと思います。

3歳になって強烈さを増した「イヤイヤ期」

2歳頃から始まると言われる「イヤイヤ期」。もちろん、我が家にもやってきました。噂にはきいていましたが、覚悟をしていてもなかなかの破壊力で、口をひらけば「イヤ!」ばかり。毎日がイヤイヤ祭りのイヤイヤ音頭。

「これって一体いつになったら終わるの?」と思って、ネットで検索してみると、「自我の目覚め、いずれは落ち着きます」的な回答を多く見かけました。そうか、きっともうすぐ落ち着くはず、と思いながら1年が過ぎ、息子は3歳になりました。イヤイヤ期もそろそろおさまってきたかな、と思えば、前にも増して自我が強くなり、強固な意志を持ったイヤイヤ期が始まりました……。ダチョウ倶楽部並の「聞いてないよォ」です。

2歳の頃は、イヤイヤと言われても、ある程度ごまかし技も通用していたのですが、3歳になると息子も知恵がついてきて、ごまかし技は通用しません。私や夫が発する言葉の意味もほとんど理解しているので、親の説明が自分自身で納得できなければ行動しないという鉄の強さも見せるようになってきました。しかも、親が適当にごまかしてなだめようものなら、その部分を「どうして?」「それはおかしい」と指摘することも……。

これこそ子どもの成長というもの、と本来は喜ぶべきところでもあるのですが、子育てという現場では賛美ばかりしてはいられません。「2歳よりも3歳の方が圧倒的に大変なのでは…!?」と思う日も少なくありません。

ちょうどこの頃、私は資格試験に備え、ちょっと焦っていた時期でもありました。子育てに仕事だけでもテンヤワンヤなのに、その上新しい勉強が加わり、予定も心も頭もミッシミシな状態でした。途中で何度も「一発合格できないかも……」と不安になったのです。そんな風に心に余裕がないときに限って、息子の猛烈なイヤイヤ攻撃に遭遇してしまうのです。私は思わず「もう!イヤイヤばっかり言わないでよ!」と声を荒げてしまったこともありました。

当然息子はギャン泣きし、私も涙が出そうになるのを必死でこらえて深呼吸。しばらくしてから息子も私も落ち着き、「さっきは怒ってごめんね」とあやまると「いいよ」と言ってくれる息子。お互いハグをして「さぁ、ママと一緒に遊ぼう!」と気持ちを切り替えるも、10分後には別のことでイヤイヤ炸裂。この終わらぬ“魔のイヤイヤ・ループ”に「あぁ…!神様……!!」と天(正確には天井ですけど)を仰いだことでしょう……。

疲れも怒りも吹き飛んだ、天使の破壊力

そんなわんぱく息子の寝かしつけを終え、夜遅くまで試験勉強をした後、そーっと息子の寝顔をのぞいてみると、なんとも幸せそうな顔をして眠っているのです。昼間イヤイヤ星人になっているなんて、微塵も思わせない、そんな天使すぎる幸せそうな寝顔。ぷっくりほっぺに長いまつげ。ポカンと開いた口はときにはよだれも垂らしながら、きっと楽しい夢を見ているんだろうなと思うかわいい寝息……。

夫とふたりで「かわいいね」と、小声で目配せしあって微笑むこの時間が、たまらなく幸せな時間でした。そんな息子の寝顔を見ながら「明日こそ、ずっと優しいママでいよう」「今日は怒っちゃってごめんね」といろんな気持ちが浮かんで胸いっぱいになったりもしました。そして、寝顔を見ていると眠かったはずなのに「勉強がんばって、絶対に一発合格してやるんだ!」と活力も湧いてくるのです。子どもの寝顔パワー、恐るべし。どんなにハードな一日を過ごしても、子どもの寝顔でリセットされるって、なんと安上がりなのでしょう。

このエピソードをXでポストしたところ、7000以上の「いいね」をいただきました。そして、私と同じように、子どもが寝ているときの天使状態をコメントしてくださる方がたくさんいました。

「寝ちゃえば極上の可愛さなんですよね〜」

「寝顔と笑顔は超一級品ですね」

と、みなさん、笑顔と寝顔で、大変な子育てもがんばっていることがわかり、勇気もいただきました。

息子への愛だけでなく、両親の想いにも気づいた

「親になると自分の親のありがたみがわかる」とよく言います。もちろん、親にならずともありがたみがわかる方もたくさんいらっしゃるし、親になって親の子育てに疑問を感じたという方もいるようです。感じ方は人それぞれですよね。

私は、出産するまで子育てがこんなに大変と思っていなかったところもあって、「こんなにも寝れなかったのか」「こんなにも不条理なことも親は我慢するのか」と親のありがたみというか、人間を育てるのは想像以上に大変なことなんだということを反省も含め、感じる毎日です。

私は幼い頃、父親が大好きで、小学生までは父と同じ部屋で寝ていました。父は私が小さい頃、会社の飲み会にもほとんど参加せず、子どもが起きている時間に必ず帰宅していました。子守唄を謳ってくれ、それを聞きながら私は眠りについていました。ところがある日を境に、父の帰宅時間が深夜遅くに変わってしまったのです。いつも子守歌を歌ってくれた父が帰ってこない……。心配になった私は「お父さんが無事に帰ってきますように」と神様にお祈りをし、父が帰るまでは起きていると頑張ってみたものの、いつも力尽きて寝てしまっていたことを今も覚えています。

大人になってから知ったのですが、父は当時新しい部署に配属され、上司からタクシーチケットがあらかじめ配られるほど、午前様覚悟のハードワークだったそうです。当時はバブルの終わり頃。ちょっと前にドリンク剤のCMで「24時間戦えますか」とサラリーマンを鼓舞する歌が流行していた時代。父も企業戦士として忙しかったに違いありません。そんなハードワークでも休みの日には私とたくさん話をしてくれ、立派に定年まで勤めあげてくれた父。そして、今では3歳息子の子守りも安心して任せられるほど、孫にもやさしく関わってくれています。

3歳息子の天使の寝顔を見ていると、「そうか、父も私の寝顔を同じ気持ちで見ていたのかな」とふと感じました。忙しくて時間に追われる毎日だけれど、一日の疲れを癒やすチャージにもなる。そして、母も忙しい父と、小さかった私と兄の子育てとで、当時は呼び名はありませんでしたが、ワンオペ育児で大変だったに違いありません。天使の寝顔は、子への愛を感じるとともに、父や母もそうであったのだろうと、親からの愛も感じるのです。

現在父は72歳、母は67歳。いつまで親孝行できるかはわかりませんが、できるだけ日々感謝の気持ちを伝えていきたいなと、息子の寝顔を見て思ったうつ子でした。ワッショイ!

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